第6話 高校時代の友人
あれよあれよという間にその当日が来た
最初は行くことがとても億劫だったが
来てみれば意外と楽しかった
俺は話し相手を探していただけかもしれない
元々俺は人と話すことはそんなに得意じゃないけどいわゆる人肌が恋しくなるという現象らしい
俺の場合は声だけど
参加していた人たちと色々話した
別に相手に興味があったわけじゃないといえば嘘になる。
高校時代好きだった人もいるし、大人になってかわいくなっているやつもいた、あの探していたやつもいたし、高校時代仲の良かったやつもいた
けどそこからなにかあるわけじゃない
俺がそいつを探していた理由は誰かと話したかっただけだと思う
色々な人と会話したが内容なんて覚えていない
というかそれで良かった
相手は自分の話したいことを話し、俺も自分の話したいことを話す
その後なにかあるわけじゃない今日だけの関係
俺はそれがとても心地よかった
理由は明白だ
俺にはすぐ明日が来なくなるときが来る
まぁみんなそうだと思うがみんなには期限がない
けど俺には1ヶ月という期限がある
いつ明日が来なくなるかわかりきっていた
あのとき俺がすぐに契約をした理由は
来ても意味がない明日は来なくて良い
と考えたからだった
普通そこなら意味を作れば良いと考えるだろうが
その意味を作る意味もないと思った
なので俺は無と契約した
俺の人生のような文字通りの無からお金が生み出される錬金術素晴らしいとは思わないか
と言っても俺はあまりお金を使わない人種なのでお金に困っているわけじゃない
詳しくは言わないけど車が買えるくらいと言っておこう。おもちゃかもしれないし乗れるやつかもしれない
まぁと言っても人生のあり方は人それぞれ
色々な人と話してみてわかったけどみんなそれぞれの人生を歩んでいた、起業して成功したやつもいるし、結婚して幸せそうなやつもいた、お金はあまりないけど妹と二人暮らし
羨ましいとは思わなかった
反対に多分誰も俺の生活を羨ましいとは思わないだろう
けどそれでいい
人生なんてそんなもん
遊びはバーベキューをした夏らしくていいね
明日は何をしようか
俺にこれまでにはなかった変化があった
それは明日が楽しみだということ
良い変化なのか悪い変化なのかはわからない
けど明日が楽しみだということにはかわりはなかった
さぁ明日は何をしようか
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