第12話

買い出し

 今日は目標としていた休日で服を買うという日だ。仕事なんてしたくない。

 やっぱり仕事以外の予定があることはいいことだし、新しい経験するのも生活を豊かにする気がする。気分も変わる。

 だからなのか、街コン前に新しいものがほしくなった。そもそも、着て行く服もない。あと、部屋で自分の私物を見てみたら、いつから購入してないのだろうと虚しくもなった。

 化粧品も服も、靴も私の好みではない。全て仕事用の物が大半だった。私服で出かけられるような服はなく、探しに探して検討して2年前に買ったであろう服を着て、今持っているできいる限りの休日的な服装をした。

 やはり、2年前の服だ。そのときは良くて買ったが月日が経ってる。着てみてなんだか、違和感があった。化粧も仕事に合わせた色しかないため私の好きな色合いもないし、したいメイクが出来ないけど、いつもより派手になるようにメイクをした。普段、決まったような化粧しかしてないためうまくできたかどうか不安だ。

 でも、少しは仕事から離れた格好になったかと思うとなんだか気が楽になった。

 外出するためのカバンは学生の頃の生き残りしかなく、買い物袋用のトートバッグ、エコバッグ、あとは仕事用カバンだ。

 学生の頃のカバンはなんとなく持ち歩きたくない。しかたなく、まだマシであろうトートバッグにした。

 靴はそもそも私に合うサイズが少ない。なかなか私に合うサイズが少ないため仕事で履ける靴を見つける度つい買ってしまう。仕事用靴を履いて外出してもいいと思ったが、少しサイズが合わないスニーカーがあったのでそれを履くことにした。

 こんなにも日々が仕事が中心になっていることに驚き、虚しい気持ちになった。いつ買ったか分からないスニーカーは今の私の足には合わず履き心地が悪い。おまけに靴底が薄い。

 ドアノブに手をかけ忘れ物ないか頭の中で思い返しながら、外へ出た。外は眩しかった。

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