第5話
生活
『都内 街コン』と入力するとすぐにサイトが見つかった。私が想像していた通りの内容のものや趣味重視のものがあったり、何がなんだか分からなくなるくらい多くの種類があった。行くという返事をしてしまった以上ある程度は調べた方がいいだろう。いろんな種類がありすぎて分からない。それよりも陽子は何を選んでくるんだろ。
街コンに行きたいと言うくらいだから、彼氏が欲しいっていうのは決まってる。でも、街コンの種類が多すぎる。
ざっくり調べただけだが、参加条件には男女に差がある。女性は年齢、男性の方は身長や給料、大学などの条件が厳しいものもちらほらある。私が参加するものを選べるとすれば、男女同じ年齢制限、同じ金額がいいなぁとは思う。
女の利用料金が安いってだけでマウント取られるのも癪だし。
街コンの内容はできれば淡白なものがいい。でも、何かを一緒にやったりチームごとに別れて作業したりする方がもしかしたら会話が楽なのかな。
「行きたくなーいなーー」
スマホを床に置きながら呟いた。見れば見るほどめんどくさい。
私は、彼氏が全くいなかったわけでもないが、別れる理由で1番多いのは『なんとなく違う』だ。そして、そんなこんなで気づけばアサラーだ。
アラサーやからなんやねんと思う反面、周りの目を気にする私もいる。私の情緒が乱れるため『結婚』というワードを蓋をしたり隠したりしている。それでも他人によって引っ張り出されては無理やり向かい合わないといけなくなり、そして疲れる。
そんな中、『街コン』という新たなワードが現れた。本当は蓋をして隠したいが、この状況を変えなければならないと思っている部分もあり、とりあえず蓋を開ける手前までは頑張ってみようかなと思ってはいるけど、なかなかテンションが上がらない。
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