(三)-4

「安心しなよ。私とあいつはそういう仲じゃないから。単にお互いにオナチューってだけ。お前があいつとくっつきたいなら、好きにしなよ」

 私がそう言うと、クミンは少し安堵したようだった。

「それとも、仲を取り持って欲しいのか」

 私は勢いでそう口走ってしまった。ああ、これが職業病というものか。天界からの司令もないのだから、そんなことをする義務も責任もないし、一文の金にもならない。カップリングはあくまで仕事。ボランティアではないのだ。

「うるせえ」

 そう言って、クミンは教室に入っていった。取り巻きのトミンとアミンも彼女の後について行った。

 全く、こんな面倒ごとに巻き込みやがって。フジオめ、後でとっちめてやる。


(続く)

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