ただの独り言

黒夢

第1話 頭が痛い

 小説を書くとどうしても頭が痛くなり、それが自分を困らせている。

 しかしそれはそこまで苦痛ではないのだ。もっとも苦痛なのはそのせいで全く書く気が起きないという事。

 しかも最近自分はひどく疲れたようで何をしていてもテキトーにやり過ごし、つまらない授業なんかは寝て過ごすのが多くなってきている。

 正直言うと限界なのだ。ここでは言わないが中学のある出来事がきっかけで人を心の底から信じることが出来なくなっているのだ。高校に入って早1年経つも始めの1年である一人のクラスメイトを傷つけてしまった事、ネットでのいざこざなどが今になって頭の中の悩みの種となり、先生や親に相談などできず、一人頭の中で考えるも何も解決しないであまつさえ他のクラスメイトから嫌われ、この件でいじられて辛いのだ。でも俺はそれを受け入れないといけない気がして、やめろと言ってもどうせやめてくれないことは分かっているからそっとしておくのだけれどそろそろ限界なのだ。

 悲しいのだ。辛いのだ。しかし自分よりもつらい人間が沢山いると考えると辛いなんて言えるわけもなく、また一人で悩み続けるのだ。日に日に些細ないじられは嫌なこともあるし腹が立つこともあるが自業自得だと思って受け入れて、何食わぬ顔で生きているのだ。休もうものなら母方の祖父の家から通ってるものだから「それなら実家(つまり本当の家)に帰れ」と言われる始末で話にならないでそれもまた悩みの種になるのだ。

 楽しいことは確かにあるのだ。2年になって一人だけ本当に友達と呼んでもいいやつがいる。しかし過去に親友と言ってもいいやつから裏切られてから何もかもがどうでもよくなっていくのだ。

 まだ自分は社会に出てもいないのにこんなにも辛いと世迷言を言っているのだ。

 彼女は2回出来たのだ。しかし1回目はみんなから「絶対おじさん」と言われ、別れたものの、気になり、もしもおじさんじゃなくて一人の女の子ならと考えるもそれは分からない。だからこれも悩みの種になるのだ。

 2人目は自分よりもだいぶ年が下でクラスメイトからいじられるもそれは別れた今も続いてるのでそれは苦ではない。だが今もその彼女とは繋がっているのだ。しかも自分はその子に気があるのだ。しかし復縁など考えるだけ無駄でどうでもよくなり、しかし気があるのは変わらずにあるというのが苦しいのだ。

 本当は他にも気がある人はいるのだ。しかし自分はその人に伝えようとは思わないのだ。その人にはきっと自分じゃない誰かを好きになっているのかもしれない。それとも自分の夢に向かって頑張っているのかもしれない。そう考えると嫌われ者の自分から好かれたところでなんら嬉しいことはないはずだと思い、一人でそれを心に閉じ込めて、無かったことにするのが苦しいのだ。

 夜、眠れないときはほとんど自分の嫌な思い出がまた出てきて自分を苦しめるのだ。傷つけたクラスメイトに謝れないまま今に至り、そいつとの関係は無に等しく。

悲しいのだ。自分は心配でその行為をしたのにそいつは嫌だったらしく謝る時間など無く、弁解もできず、ずっとこのままなのだ。

 忘れた頃にはまた例のクラスメイト達から言われて、どんどん自分が悪者にされ、悲しいのだ。苦しいのだ。しかし俺はそれを受け入れないといけないのだ。いつからか感情さえも少しずつ薄らいでいった。

 母方の祖母はなんでも自分に聞くのだ。俺はそれが嫌だから何も答えないのだ。しかしいつも祖母は心配だからといって聞いてくるのだ。とにかくうるさいのだ。そして俺は本当ならそれを嫌だとは言ってはいけないのだ。なぜなら傷つけたクラスメイトにもきっとこんなことをしたのだと考えて、どうしようもできずに、辛いのだ。そして腹が立つのだ。遺伝のせいにしている自分に、環境のせいにした自分に。

 成績は良いほうだと思っているのだ。しかしいくらいい成績をとっても母はもっといい成績をねだるので自分はそれが嫌だった。ほめられることは無く、逆に叱られることが多く。努力の意味も見いだせず。それでもなんら変わりのない成績を取る自分に何も言うことが出来ず。悲しいのか苦しいのか分からないのだ。

 そしてある一人の先生は自分にさぞ期待している様で勉強すれば絶対良いのにと口惜し気に言うからこう思うのだ。勉強する意味さえ分からないのに何を勉強しろと言うのだろうか?とこれもまた嫌になる一つの悩みの種なのだ。

 父は最近会っていないがあまり好きではなかった。芯が弱いというか何というかよくわからない人だ。しかし母よりはまだ好きだった。しっかりほめてくれるときはほめてくれるからだ。父親としては物足りないかもしれないのだが時にはしっかり頼りになるいい父親なのだ。

 ゲームは楽しいものだと信じている。しかし実力が無ければ楽しいと言えないものも増えてきたのだ。そのゲームは強い快感を味わえるしかしその反面負ければ強い不快感があるのだ。

 自分はゲームを楽しくやりたいと考えているのだが実力自体は弱い部類に入り、ここまで言う限り察する人は察するだろうが何も取り柄が無いのだ。

 頭がいいというところ以外何も取り柄が無いのだ。

 そして自分は常日頃から頭が痛いのだ。

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