未知のウイルスが蔓延し、マスクがファッションではなく生活の必需品となった世界。
マスクには防水機能やカラーリングが施され、マスクを外すのは下着姿や裸を見られるのと同じようなものになっていた。
主人公、真澄はふとマスクを必ず着用しなくてはいけないのか疑問に思う。
そして真澄は、マスク廃止運動をしている親を持つ久寿弥と出会うが、その出会い方は最悪で……。
マスクが必需品となった世界であり、身近な話題で物語に入りやすい出だしをしています。
世界の状況や主人公たちの価値観などが会話のなかで自然に説明されており、情報がスッと頭に入るのが上手いなあと思います。
友達とマスクについて話したり、町の様子などからマスクの着用について考えさせられます。
また、特異なのがマスク廃止運動をしている団体、『ネイキッド』の存在。
宗教的な思想も持っており、『ネイキッド』を親に持つ久寿弥はかなり変わった生い立ちをしているようです。
そのせいで久寿弥と真澄は最悪の初対面となりますが、二人の仲が深まっていくのが丹念に描かれています。
これからの展開が気になる作品です!