やはり愛ですよ、愛(唐突)
基本は原作をなぞって進められていく物語だとしても、やはりそこに愛……言い換えれば作品への理解と信念が有るか無いかで立場がいくら上等なものでも、チョロインの前でも、ゲーム時代の攻略法が頭に入っていたとしても、一つの言動で大きく崩されてしまう。
この主人公……あ、いや『ゲームの中における主人公』である男はそれが無い。いやはや、ゲームの中の話であることに高をくくってここまでされるなんて、クズで無能とはまさにこのこと。逆に自分は好きになってきたところです。
一方でただのモブへと転生した『この物語における本当の主人公』は冴えないジョブ、本来の役割、それらを己の力で回避し、もう一人の主人公(笑)を超えていく……だろう!(確信)
ほどよく倫理観がズレきってないクズ勇者の無能っぷりに落ちる天罰ほど見ていてスッキリするものはありませんて。
主人公のきちんと努力を積み重ねていき、どんなハーレム……もといパーティーを組んでいくのか。今後も見ものですねぇ!
この物語は、正直「好き」「嫌い」が分かれると思います。序盤の部分で「最強」主人公好きの人はツライかもしれません。ざまぁ要素も強めですし。
ただ、絶望的な状況から「巻き返していく」感じの物語が好きな人は大好物な一品になります。でも、こういう物語が好きな人は「主人公」と「ヒロイン」が一途な恋をする的な話も好きな人が多いと思いますが、この小説は「ハーレム」ものです。
でも、いいじゃないですか。そんな「テンプレ」ばかり読んでても面白くないですって、ゲーム的なステータス表示も多用されてるので、主人公の状況も掴みやすい作品ですし、わかりやすい「小説」ですよ。
ここは「自分」の好き嫌いを優先せずに、まずは「作者」の世界に浸ってみてはいかだでしょうか?とても面白いお話ですよ。