第02話 若女はおかずに入る?

「おかず、ですか?」

「ああ、ごめんね、俺が仕込んだみたいなんだ」

「磐咏先輩が、富士野先輩のお弁当を?」

「ま、まあ、そんな所だよ。今日は二人で?」

「いいえ、今日は夜学があるみたいなんで

正午の放送で社を出るみたいです」

夜学、先輩はロストジェネレーションの代償を

今から取り戻そうとしている。

私は反対だったけど、決めるのは本人だ。

1年目は現代語学と歴史、保健体育がメインの授業。

徐々に数学や英語も組み込まれて

ティーンエイジャーの学力を習得する手筈。


磐咏先輩ってキャラ弁男子?

それはいいとしても、何故、富士野先輩のお弁当を?

又、意味不明が一つ増えた。

誰も正解を口にしない理不尽なクイズ。


「VANちゃん、ユージンは元気かね?」

「ええ、おかげさまで。村長のおでぶちゃんは?」

「あいかわらずチュール三昧じゃ」

ユージンはママと一緒に命名した。

「今日からあなたの友人よ」

「……この子、ユージンって言うんですか?」

「ふふっ、そうね、だったらゆうじんって呼ぶ?」

「ママ、どうしようか?」

「いいんじゃない? ユージン」

振り返ってみると、あちゃーって感じのエピソードだけど

こう言うのを運命って呼んだりすると思う。

今年の8月26日に長城家に来て5年目。

ユージンのおかずも、大人気のチュールだ。


富士野先輩が自宅で夜学の準備をしている。

校内には年頃の女子がわんさか。

熟女キラーも嫌だけど、

若女キラーも嫌ですからね!

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