高島くん

まめでんきゅう–ねこ

執事喫茶

第1話 執事喫茶計画

今日は文化祭。高島の小学校では各々が出し物をしていいので、数十人のチームを組んで、何かしらの出し物をする人が多かった。


……そして、高島たかしま照男てるおこと高島は、有島ゆうしま太郎たろう栩義とちぎ初命はつめい何凸守なんでも創留つくる弾劾だんがい金谷かなや不士稔ふしみのこうらと、なんの出し物をするか考えていた。

「お前らなんか考えた?」

高島が鉛筆を回しながら、他のメンバーを見つめた。

「………いやないなぁ」

「まず出し物したくないんだけど…めんどい」

有島はやる気なさそうにイスに座った。

「いや、毎年パッとしない出し物しかできないと僕らは侮られているんだよ⁉︎今年こそすんばらしい出し物をしたいんだよ!!!!!!」

「そうだ!!!!!!お前ら!!!!!!おい何凸守起きろ!!!!!!」

不士稔が寝ている何凸守の肩を叩いた。

「やる気あんのかよ」

「ない」

「……………」

「うーん、なんも思いつかない……」

「会社員の忘年会もこんな感じなんかねぇ」

「んなわけ……ん、待てよ??????」

高島は紙に何やら設計図を書いた。

「会社員といえばキャバクラだろ?」

「会社員といえばキャバクラなの⁉︎」

「いや、客はスーツ姿の人が似合うって意味だよ」

「あぁそう……………………ン⁉︎」

「んで流石にキャバクラやるわけにはいかないから、僕らは執事喫茶やろうと思ったんだ」

「…………………はい??????」

「…………ん?だから、執事喫茶。知ってるか?メイド喫茶だけじゃないんだよ?男子がメイド喫茶やるのも面白いけど、なんか、定番って感じじゃん?だからさ、逆に執事喫茶やるんだよ」

「へぇ……」

「いーーーーーーーーーーーーーねーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

不士稔は大袈裟に反応した。考えるの面倒になったのか、なんでもいい!ってヤケクソになったのだろう。

「他の皆んなは?」

「けど俺らで喫茶店なんかできんの?」

「明日が文化祭なんだが……」

有島と何凸守は、時間がないと言い張る。

「も・ち・ろ・ん、有島くんには店内の設計……というか、装飾を任せるよ」

「ナニィィィィィィィィィィィィ(((o(*゚▽゚*)o)))。……お任せください高島くん!!!!!!」

有島は建築物が好きで、特に内装にはかなり興味を持っている。高島はそれをわかっていたのだ。

「何凸守くんには………発明品の紹介をさせてあげよう!!!!!!!!!!!!」

「ナニィィィィィィィィィィィィ(((o(*゚▽゚*)o)))。……お任せください高島くん!!!!!!」

何凸守は手先が器用で、機械を作ることができる天才児なのだ。実は、栩義も同じ手先が器用で発明品を作ることができるのだが……まあ似てるけどちょっと違う感じ…って感じです。

「2人ともやる気に満ち溢れているようだね。じゃあ栩義と有島に装飾は任せる。……いやでも、有島は料理作ってよ。得意だろ?」

「え、装飾は?」

「うーん、掛け持ち……できるの?」

「装飾は明日までに終わらせばいいだろう?料理は当日作ってやるよ」

「サンキュー。僕と不士稔と弾劾と何凸守と……ってか栩義、もしかして料理作れるロボットとか作れる?」

零丸先祖が本に残してあればねぇ。なかったら有島1人だけになる」

「相当ブラックだなここの喫茶」

「まあいいや、僕らは接客するから、2人は料理しといて。冷凍食品とかでもなんでもいいからさ」

「OK」

こうして、約半年かけて考えた出し物は、執事喫茶となった。

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