第5章 包囲網
第91話
由香里の足にやわらかな体が押しつけられた。
「おかえり、由香里」
「ただいま、チャシュ」
由香里は、ほほ笑みしゃがんでチャシュとアズキをなでなでした。
「由香里!」
悲鳴のような声がして、由香里は驚いて立ち上がった。
「その髪⁉ どうしたの⁉」
「あぁこれ。
「じょ、
アイリスが驚き
「あんな
由香里のベリーベリーショートヘアーを
「アイリス、部屋に戻るよ。スープを飲みながら本の話を聞こう」
チャシュがふわりとアイリスの肩に飛び乗った。
「由香里の髪が伸びる
「んー、それはそうだけど。んー、んー、そうね。わかったわ。由香里、こっちよ」
アイリスは石化した本と
アズキは鼻をクンクンさせてにおいを
「チャシュ、俺と由香里はどのぐらい本の中にいたんだ?」
前を歩くアイリスの肩の上、チャシュが振り向いて答えた。
「一週間だよ」
「一週間⁉」
アズキが驚きの声を上げ、由香里は耳を疑った。
「……マジかよ。何年もいた気がしたんだけどな」
「私は何十年もいた気がする……」
アイリスが館の壁に手を
ドアをくぐると部屋の中、
何はともあれ腹ごしらえ。ということで、スープを飲んで満腹満足。
アズキと由香里はナルシィの話しをした。アイリスは話を聞きながら、シャキーン! と
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