呪刀奇譚

第1話 呪刀

ガラガラガラ…

スッ、トン

ザラ…ドン…

「よいしょ、腰いてぇー…散らかりすぎでしょ」

ガサガサ、コチ

「高そうな箱だなぁ…」

スッ

カチャ…カチカチ、シュルシュル…

シャリン

「これって…」



「見つかったか…」

「うわ!おばあちゃ…!」

「うわあああ!」

ドン!

カンカラカラン…

「はっはっそんなに驚くか…ダンボールに尻がハマってしまってるではないか」

「気配もなく近づいてくるからだよ…イテテ…」

「それはそうと…それ…」

「これ?これ…なんかあったんだけど…」

「話をしよう…ついてきんさい」

「うん…」

カチャ

「"刀"は持ってきなさい」

「ああ…うん」


「え…おばあちゃんの部屋…」

「はよ入り!」

「いい…の…?」

「モタモタするな…」

(いつも…入っちゃダメって言ってたのに)

「あ、じゃあ失礼して…」


ぶわっ…


「うっ…何んだこれ、気持ち悪い膜に包まれてるみたい…」

「そうか…感じるか流石はワシの孫と言ったところか」


「手短に話す…お前は…嵜坐成ん(さざなん)の末裔だ…!」

「え…嵜坐成んって何?誰知らないよ俺?」

「そりゃ知ってるわけがなかろうが…隠されていたんだから」

「一言だけ助言をしよう…」

「覚悟しておくこと」

チリン

スタッ…

あれ!和室に移動してる…

何…何が何だか…情報がおお…」

『おい!ガキ!』

「うおああ!かた…刀がしゃべった…」

『しゃべってはいない!お前の脳に話しかけてるだけだ!』

『名前を教えろ』

「いや、え?ちょっ待って…」

『早く時間がないぞ!』

「じ、時間って今日休みだからゆっくりできるから…情報が多くて整理できてないんだ…」

『…チッ』

舌打ちされたしかも刀に…

『構えろ小僧!』

え?

僕は吸い付くように刀を持った

おかしな表現だけど、吸い付けられたんだ本当に

「はぁーい大人しくしてねぇ〜」

「ターゲットこの子供?ほんとにぃ?」

誰だ…!?

カチャ

え?


パン!パン!


「あっさりっすね、ほんとにあってんすか?」

「あっている…報告通りに腕に痣がある、腕の方をもて運ぶぞ」

「血がすごい出てますけど…?」

「あとは処理班にまかせとけ、あいつらは優秀だかんな…証拠が全く残らねぇ」


ドン!!


「おい!落とすな!ちゃんと持て!」

「す、すみま…あれ…」

「なんだ!"亭安"きちまうぞ!」

「うあ!あああああ!なんで!なんで!」


「手首が切れてんだよ!!!」


「な…!誰かいるのがぁう」

プシャアアア

「え?え?あに、兄貴…?首が…」

『あははは!!!!!』

「え?え?あえ?」

『やりやがったなぁ?はははは!』

「な、何して…!」

『オメェの手…うめぇな…』

「さっき…さっき!殺しただろ!なんで!!」

『俺は"刀"だ、あの小僧じゃねぇ乗っ取ったんだよわかるか?』

「ば、バケモンが!」

『クズが…』

シャキン…

「かぷあ"ぐゔあ」

ドシャ!


『体は鍛えられてていいじゃねえか…』

『おい小僧?聞いてるか?』

「ぉぃ…ぉぃ…」

『聞こえねぇぞ?あ?』

「出せ!!!」

『うお!』

キーーーン…








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

呪刀奇譚 @tensuke0628

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ