偽アスペルガー症候群

@9zth7DcB

第1話

子供のころから知っていれば、無駄な回り道をしなくて済んだのになぁ…と思うことはいくつかある。年齢を重ねるということは、無知ゆえに無駄な労力を費やした過去の自分を冷静に見られるようになるという意味だ。

いまの自分がどうしてこういう自分なのか?という問題は、過去にさかのぼって分析することが無意味とは言わないが、無知だからこそ衝動的に振舞うのは若さの特権のように思われている面もあって…。

例えば知能指数。自分の知能指数がごくごく平均域であると知っていれば、学童期に受験勉強をしたりしただろうかと思う。勉強そのものは好きでも嫌いでもないので、やったかもしれない。私は本を読むのは好きだったが、問題を解くのはあまり好きではなかった。学童期は、今よりも気分にムラがあった。だから、問題集を自分で選んで買うのは好きなのだが、開いて問題を解いて、その次は…「答えあわせ」があるのだが、あれが大嫌いだった(今でも嫌いだ)。

答え合わせをきっちりやって、間違えた問題を復習しないと、成績は上がらないのは自明の理だが、答え合わせとか復習が嫌いなので、いつもうっちゃっておいた。それでも文系科目は成績が上がり続けた。

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