2-5 Call Me Blue

 ゲームフェスは当然ながら、急遽打ち切りとなった。警察によってジャンボメッセそのものが封鎖され、行き場を失った人たちが会場を後にする。

 流雫と澪は警察車両に乗せられて臨海署へと向かった。結奈と彩花は台場にいて、後で合流する手筈だった。

 相変わらず殺風景な取調室に先に通された2人より、後から入ってくるなり

「また会ったね。今回も無事そうで何よりだ」

と言ったのは、アフロディーテキャッスルの件で2人の事情聴取を担当した刑事だった。

 澪の父、室堂常願の後輩で、確か弥陀ヶ原陽介と云う名前だったか。宇奈月もそうだが、弥陀ヶ原とはこれまた珍しい名字だ、と流雫は思った。そして、この刑事は少し軽口で馴れ馴れしい印象だが、警察特有の威圧感が見られない。それは好印象だった。

 最初に流雫から事情聴取が始まった。毎回そうだが、彼の場合は単なる目撃者どころか重要参考人としての意味合いが強い。

 ケータリングワゴンの違和感と爆発、避難中に後ろから銃を突き付けられたこと、ネットで見たゲームに関する知識だけで、犯人グループと結託したように見せ掛けたこと。エスカレーターで捨て身の反撃に出たこと。

 簡単に思い出せるその全てを、流雫は語った。ミリタリーウェアを着ていた連中は全員自爆し、警備員たちは避難しようとした数百人の人質に踏まれ、病院で治療中だ。

 今この時点で、誰より何が起きたか知っているのは、宇奈月流雫と室堂澪、この2人しかいない。


 後輩刑事がシルバーヘアの少年と話している間、常願は一人娘を最上階の休憩室へ呼び出していた。今日もあの日と同じように、管轄の界隈で大事件が起きたからか、休憩室には2人以外いない。

 「……無茶しやがる……」

父の一言に

「それって……流雫のこと?」

と問うた澪は、紙コップに注がれたアイスティーを片手に、椅子に座る。

 「名前、流雫と云うのか。男としては珍しい。……最初は気が狂ったかと思ったが、それも全部芝居だったとはな。俺も瞞された。……ただ、あれは流石に危険過ぎる」

父は言った。

 ……あの時、流雫はすれ違いざまに一言だけ

「……正気だよ?」

とは言った。それも、悲壮感を滲ませて。それに偽りを感じない、だから澪は流雫を信じた。父に手でメッセージを送ったのも、流雫を信じたからだ。

 「あたしも、ああするとは思ってなかった。ただ、アクション映画が好きって言ってたから、咄嗟に真似したんだと思う」

澪は答え、アイスティーを一口だけ飲んで続けた。

「でも、流雫がいたから流れが変わった。あたしもこうして助かったし」

 彼の捨て身は、決して褒められる行為ではなかったが、澪は流雫を擁護した。

 澪も、「裏切り者」の彼に銃を向けた犯人が、澪に対してノーマークだったから、銃身をダガーよろしく男の膝に叩き付け、相手が悶絶する隙に逃げることができた。

「褒められないとしても、流雫はヒーローだよ。……あたしにとっての」

澪は言い、頬を珊瑚色に染めた。その様子に、父は娘が流雫と云う少年をどう見ているのか判る。

 「もうそろそろ、お前の番だぞ」

と父が言った。

 

 流雫は事情聴取を受けながら、しかし今日は銃を見せ掛けで取り出したものの、使わなくて済んだことにようやく気付く。澪もこの前と同じく、人を撃っていない。

 結末は後味が悪いものだったが、2人して銃を撃たなかったことは、流雫を安心させた。事情聴取も、以前のように長くならなかった。

 澪と入れ替わるように取調室を出る流雫は、弥陀ヶ原から最上階の休憩室に行くよう指示された。行き方を教わり、その通りにエレベーターに乗る。

 休憩室の前で、中年の男と顔を合わせる。3月に、澪を休憩室に連れ出す時に少し顔を見た程度だ。

「宇奈月流雫くん、だね。少し話でもしようか」

そう言って、男は流雫を中に招いた。

 「アイスコーヒーでいいかい?」

と自販機の前に立つ男は言った。突然のことだが、流雫は思わず頷く。先刻冷茶を出されたが、一気に飲み干した。それだけ、緊張で喉が渇いていたのだろう。

 ブラックのアイスコーヒーが注がれた紙コップを渡されると、流雫は軽く頭を下げる。2人は端の長テーブルを挟み、

「……うちの澪が、何時も世話になっているようで」

と男は言うと、流雫はその言い方に目を見開く。

「それって……」

「俺は澪の父親、室堂常願だ。この臨海署で働いている。この前も、確か澪と一緒にいたな」

と常願は答える。

 その瞬間、流雫は自分が澪の父と話していることを初めて知った。そしてこの前……とは、澪とアフロディーテキャッスルで初対面の日か。

「あの時は、デート……と云うか、オフ会みたいのに、誘われて……」

 「2人きりのオフ会か……。犯罪と性行為に手を染めなければ、澪が誰と会おうと干渉する気は無い。その意味では、君は安全なのだろう」

と言った常願は溜め息をついてコーヒーを飲み、

「……しかし、流石に先刻のは無謀過ぎた。あれじゃ、身が幾つ有ろうと保たないし、何より俺たちの心臓に悪い」

と苦言を呈する。ただそれは、流雫自身も自覚していた。

 これが映画なら、爽快で痛快な1シーンになるだろう。ただ、如何せんこれはノンフィクションだ。そう、ケータリングワゴンの爆発、黒と判断されたトリアージタッグ、犯人の自爆、火の海と化したアトリウム……全てが現実だった。そしてあの雪崩式の反撃。澪も怖がっていた。

 「ただ、先刻澪が言っていた通りだ。上から見ていたが、あの一撃がターニングポイントになった。犯人の自爆と云う最悪の結末だったが、人質に死人が出なかったのは幸いだった。澪の件を含めて、礼を言う」

常願は言った。それに対して

「礼なんて、そんな……。ただ、あんなところで死ぬのがイヤだっただけで……」

と流雫は言う。

 ……謙遜ではなく本音だった。人質のことなど、全く頭に無かった。ただ、自分と澪が助かるなら、それでよかった。礼を言われる必要も無いが、形だけ軽く頭を下げた。

 その話を断ち切ろうと、流雫は残ったコーヒーを一気飲みして切り出した。事情聴取では言いそびれたが、気になることが有った。

 「犯人の話……似ているところが有って……」

「……取調室でその話は?」

常願の問いに、流雫は頭を振る。

「……何が似ているんだ?」


 澪は事情聴取が終わると、再度休憩室へ向かうよう弥陀ヶ原に指示され、その通りにエレベーターに乗る。父が流雫を呼び出したらしいが、何を話しているのかは判らない。

 「どうしたの?」

澪は部屋に入るなり、長テーブルを挟んだ2人に問う。部屋には澪を含めて3人しかいない。

「彼から少し気になることを聞いたからな」

「何?」

流雫の隣に座った澪は、父に問う。その常願は、長年使ってきたボロボロの手帳に独特の癖字と強めの筆圧で何やら書いている。

 「犯人の話だが、何処かで聞いた覚えは?」

「あの演説のこと?……日本ファースト、日本人ファーストの愛国心が暴走してるって意味では、伊万里って国会議員の演説かな……。一度、学校帰りに駅前で演説してるのを見掛けただけで、聞き入ってはないけど……」

澪は淡々と答える。

「やはりか。彼もそう言っていた」

そう言って常願は、流雫を見て続ける。

「何度も澪には言ってきたが、政治思想や言論は日本では自由だ。何処かの国のように、粛清されることは無い。……だが、今の日本にはエスノセントリズムが溢れている」

「エスノ……何それ?」

澪は問う。

 「エスノセントリズム。アメリカで生まれた言葉で、自分たちの文化や民族を中心とする思想を指す民族思想の一種。だが、特に他の人種や民族、文化を否定する、または蔑ろに評価し取り扱うものを指すんだ。特に今は、自国礼賛とセットになっているケースも少なくない」

と父は言った。

 流雫は日曜の昼下がりに、澪は学校の帰りがけにそれぞれ遭遇した国会議員と、ゲームフェスを台無しにしたテロリスト。それらの演説をよくよく整理してみれば、そこに帰結している気がする。

 「直接の関連性が有るとは思っていないが、かなりの影響を受けている可能性は有る。それでも、ああ云うテロ行為は非難されるべきだがな。現に屋上の爆発では、死傷者を多数出した」

父は言い、紙コップを空にすると続けた。

 「残念ながら、自爆した連中からは何も聞き出すことはできない。ただ、あの時の遣り取りは参考にはなる。……しかし、よく連中を乗せきったな」

「ゲームのトレーラーを広告で見たことが有って、それだけで世界観は何となく掴んでて……。理念だとか言ってたから、もしかすると、と思って……」

流雫は答える。

 彼は人見知りが激しく、澪の父に対しての距離感を掴めていなかった。それは尻窄みになる言い方で判るが、相手の立場が立場だし、そもそもこの短時間で掴めと云う方が難しいだろう。

「相手が上手く乗ってきたから、どうにかなっただけ……」

と言った流雫に感心しながら、父は

「それにしたって鋭い。……さて、俺は仕事に戻る。彼奴が五月蠅いものでな」

と言い、下を指す。階下で慌ただしく働いている刑事のことだろうか。

「澪、あまり遅くなるな?」

「判ってるわ」

その父娘の遣り取りの後で、父は

「流雫君、また何か話したいことが有れば、何時でも言ってくるといい」

と言った。流雫は再び軽く頭を下げた。


 臨海署を後にした2人は、結奈と彩花がいる台場へと向かう。澪のスマートフォンに、結奈からのメッセージが届いていた。

「ベイシティにいるよ」

りんかいスカイトレインに乗ってもよかったが、2駅分歩くことにした。遅くなってもいい、と云う結奈に甘えた形だ。

「……流雫」

「何?」

澪の声に、流雫は振り向く。その顔を見つめながら、澪は言った。

 ……彼はそう言われるのを好まない、それは判っていた。それでも。

「流雫はヒーローだよ。……あたしにとっての」

 

 澪の言葉に、流雫は立ち止まる。

 ……ヒーローになんて、ならない。それは澪にも言った記憶が有る。それなのに、何故?

 「あたしは流雫に助けられてきた。……あの日もそうだった。今日だって、あんなことになるなら、誘わなきゃよかった、と思ったりもした。でも流雫がいなきゃ、あたしだけじゃ助かってなかった」

澪は言う。

「あんなところで殺されるのはイヤだったし、澪が殺されるのはもっとイヤだったから……」

流雫は返す。

 美桜の時のような、悲しみと絶望の深淵に突き落とされるのは、或る意味死より怖い。そして、澪にはその恐怖を知ってほしくない。

 だから映画の見様見真似で、一歩間違えれば撃たれる、殺されると知りながら、ああするしかなかった。それは、この数時間で何度も思ったし、流雫のポリシーだった。

 「でも、だからあたしは助かった。見ていて怖かったけど、カッコよかったよ」

そう言って澪は微笑む。

 ……流雫がヒーローと呼ばれることを、善く思っていないことは澪も知っている。それでも、彼をそう思いたかった。

「強くなくてもいい、泣いたっていい。……ただ、あたしだけのヒーローで、いてほしい。泣きたいなら、あたしがついてるから」

澪は言った。

 流雫は何も言わなかった。ただ、自分が生き延びたい、澪に生き延びて欲しいと願い、そのために形振り構わなくなっているだけだ。ヒーローなんて、違和感を覚える。

 ただ、その言葉は敬い慕う人の意味でもある。その意味では、澪は流雫にとってのヒロインだった。

 ……互いにとってのヒーローとヒロイン、それなら悪くないのかもしれない。澪は流雫の、強さも弱さも知り尽くしている。今更強く振る舞う必要も無い。

 「行こう、結奈と彩花が待ってる」

澪は言い、歩き出す。

「……敵わないな」

流雫は呟き、その後を追った。


 ベイシティ台場。人工ビーチに面した商業施設で、初めてデートした日に入ったカフェも、この建物に入っている。3棟の建物が繋がっていて、他は映画館とゲームメーカーが展開する大型の屋内遊園地だ。

 レインボーブリッジを一望できるペデストリアンデッキを通って、辿り着いた正面エントランス前で、4人は2時間半ぶりに合流した。

 当初の目的地とは違う、このベイシティで遊ぶことは、イベントを台無しにされた鬱憤を晴らすには物足りない。しかし、このまま帰るのも癪だった。折角の休みを、池袋の時のように後味が悪いまま終える気は無い。だから少し遊んで帰ろうと2人は思い、そこに流雫と澪を誘ったのだ。

 澪は、普段の延長で2人と話している。流雫は、相変わらず2人との距離感に戸惑い、その様子を見ているだけだった。それでも、今目の前の3人が此処にいることに安堵していた。色々有ったが、全員無事だった……それが今日何よりの幸せだった。

 その一方で、誰もゲームフェスについて触れようとはしなかった。事態が事態だけに、口に出すのも憚られる。ただ、午前中に一通りホールを回れていたことは幸いだった。それだけでも楽しめた。

 今SNSのトレンドには、ゲームフェス絡みのキーワードが上がっているが、注目のゲームやブースより、爆発が起きたことが上位を独占する有様だった。そこにテロと云う字も並んでいたが、それはアトリウムに取り残された人質だけが判っていることだった。

 ただ、これからはテロとしての全貌が、ニュースに出てくるだろう。そして夜も、また全ての光景を思い出すに違いない。憂鬱しか感じない。


 時計を見ると、既に17時を回っていた。ベイシティ前で、4人は別れることにした。流雫を除く3人はまた明日学校で会う。

 結奈と彩花は東京テレポート駅まで歩くことにし、流雫と澪はそのまま台場に残る。途中まで全員方向は同じで、一緒に帰ってもよかったが、新宿で乗り換える必要が有る流雫が一番早く別れることを気にした澪が、もう少し遊んで帰りたいと言ったのだ。

 「ちょっと、流雫のこと置き去りにしちゃったかな……」

澪は言う。その後ろめたさが、2人きりの時間が欲しくなった理由なのか。

「でも、僕が知らない普段の澪が見えたから、それはそれでよかったかな」

そう言った流雫が見せた微笑は、一瞬ながらも澪の息を止める。

 やはり、流雫には気を付けないと、どのタイミングで不意打ちされるか読めない。本人は不意打ちでも何でもなく、ただ思うことを言っただけに過ぎないのだが。

 ダブルデートは、何だかんだ有れど楽しかった。しかし、やはり澪と2人でいるのが一番落ち着く。

 レインボーブリッジを拝めるペデストリアンデッキの端で、流雫と澪は柵の手摺りに手を突いていた。3月、2人の距離が一気に近付いたあの場所だ。あの時に抱えた一欠片のリグレットは、もう無い。

 「腕、まだ痛む?」

「少しだけ。明日にはよくなるんじゃない?」

澪の問いに、流雫は答える。伸ばすと少し痛むが、明日か明後日にはよくなっているだろうか。

 澪は少し間を置いて問う。

「……やはり、流雫もそう思った?」

「えっ?」

「アトリウムで、犯人が理念だの何だのと言ってたの」

「……如何せん、僕は完全な日本人じゃないから、どうしても海外から見てどうなのかってのが判っちゃうんだよね……」

流雫は澪の言葉に続け、手摺りに背を預けた。一呼吸置いて、少年は続ける。

 「……日本は、他の国から見てああだこうだと言われるのが、何よりも嫌いなんだよ。だから、宗教は別としても日本が……愛国心が強い日本国民が絶対的正義で、そうでない連中を、売国奴だの反日だのと言ってレッテル貼りに躍起になる」

「愛国心が悪いとは思わないし、必要なものだとは思ってる。でも、それが変な方向に暴走してて、特にここ最近目立ってるってのは、見ていて判る。それは、澪の方が判ってると思うけど」

流雫はそこまで言って、空を見上げ軽い溜め息をつく。


 五輪を巡って、パンデミックを巡って、日本は二つに分断された。そして、今は銃刀法改正と愛国心が日本を引き裂いている。

 どの国でも、中身の違いこそ有るがこの類いの問題は起きる。ただ、日本はその愛国心が、民族主義から澪の父が言っていたエスノセントリズムに発展し、挙げ句日本と愛国心を持つ日本人は絶対正義と云う理論に発展していることが、何よりの問題となっていた。

 その端的な例が、あの伊万里雅治の演説だったし、アトリウムで犯人が語っていたことだったと言える。あの揶揄ってきた男も、一例として挙げられるだろう。

 そして、流雫はその連中から見れば「あっち側」、つまり叩いて構わない……と云うか叩くべき敵になる。そして、向けられる批判を国内相手には全体主義、国外相手には内政干渉だの何だのと言って、最終的には論破と云う単語で強引に勝利宣言を出そうとする。

 ……連中にとっての愛国心と民族主義は、無敵で絶対正義で、敗北など有り得ない。だからダイバーシティやSDGsも受け入れてはいけない。グローバリズムへの迎合の中で、自分たちにとって不都合な真実が露呈してしまうからだ。

 そう思えば、色々合点がいく。そして、あのアフロディーテキャッスルのテロとの関連性も見えてくる……そう云う感触は流雫には有った。


 「爆発が起きる前、あたしたちを揶揄ってきた男がいたじゃない?あれ、あたしと同じ学校の生徒なの。以前にも、あたしと流雫の写真を見て、こんなハーフより完全な日本人を選ぶべきだ、とあたしに迫ってきた」

「あたしは流雫しか見てないし、余所見する気も無いから、そこは拒絶したけど……。でもまさか、ゲームフェスで出会すとは思わなかったし、ましてや流雫にまで手を出すとは思わなかった」

澪はそこまで続け、目を閉じる。

 ……そう云えば、ケータリングワゴンの爆発の後、誰もあの男を見ていない。どさくさに紛れて避難しているだろう。憎まれっ子世に憚る、と云う言事も有る。

 ただ、いくら相容れない相手ではあっても、このテロで死んでいてほしい、怪我していてほしいと思ったことは無い。

 明日になると、何事も無かったように教室にいて、昨日こんなことが有ったのだと、少なからず脚色して話すだろう。それでいい。ただ、自分に絡んでこなければ。

 「……あれだけ堂々と言えるのも、或る意味凄いと思ったよ。ただ、一歩間違えるとあのテロ連中の駒にされる……。いや、今はこんな話をしたいワケじゃない」

流雫はそう言って、話を切り上げた。更に泥沼に嵌まりそうな話は後回しにし、今はただ今日を後味が悪いまま終わらせることを避けようとしていた。

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