scrap and build
ぶたれて、殴られて、蹴られて踏みつけられて気合いを入れて育てられた。
「最悪」の時は人づてに彼も苦しんでるという事ニュアンスのことを伝えられた。
そうだろうなと思った。
私は殴った方も痛いのを知っているから。
もっと苦しめばいい、私を見るたびにフラッシュバックすればいいと思った。
でもそこ知れぬ優しさと器の大きさ、私の本質を見抜いているのも、私が1番辛い時的確に鋭く核を突く言葉をくれるのも全部本当は畏怖の念すら抱いてた。
だから絶対にただの加害者にしてやらないって思ったし、絶対に被害者になるもんかって思ってた。
だから散々反抗もしたし、ただで殴られるなんてしなかったもん。
ある日ふと大学を辞めて帰った。
確かに怒られはしたけどその一回きり。
その後ただの一回も小言すら言われなかったし、学費も全部出してくれた。
私は一銭も出してない。
ただ受け入れてくれた。
それが私の甘え方なの、歪んだ。
それでも愛してくれるよね。
きっとここまでも全部見透かされてる。
拝啓偉大な父へ
絶対的な安心をくれてありがとう。
あなたの薫陶を受けた愛娘より
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