世界の終焉 休載

にんじん太郎

第1話 プロローグ 地下室にて

 薄暗い地下室の中で、体をふるわせて涙を流している女の子がいた。女の子は肉付きの良いふくよかな体型で、肌はきめ細やかな健康的なブラウンであり、光が当たると黄金の輝きを放つ幻想的な肌をしている。容姿は人間の美的センスでは決して美人とは言えないが、瞳は大きく綺麗なブルーで、鼻は猪のような鼻をしており、口は大きく2本の大きめの牙が生えている。


 この女の子はオーク族と呼ばれる種族であり、見た目や体の構造は人間とさほど変わらない。女の子は衣服は剥ぎ取られ、全裸の状態で手足を鎖で繋がれて身動きのできない状態にされている。



 「醜い顔をしているが、豊満な胸にきめ細やかで弾力のある肌、体は最高の品質だな」


 「はい、ロワルド男爵。オーク族の雌の体の美しさは、人間の女をしのぐ最高の素材となっています。顔の方は醜いですが、体だけを見れば最高品質の愛玩道具です。オークの性器は数の子天井かつタコ壷と呼ばれて、一度オークと性交すると2度と人間の女とは性交をしたくないと思えるほどの名器です」


 「その噂は本当なのか?俺も一度はオークとやってみたいと思っていたのだが、オークは値が高く、入手も難しくなっている」


 「はい。やっと入手することができましたので、存分に痛ぶって楽しんでください」


 「そうだな」



 ロワルド男爵は、頬の筋肉を緩め今にも頬が落ちるくらいにニヤニヤと笑いながら、黒の皮のグローブをはめてオークの側に近づいた。


 ロワルド男爵はオークの栗色の長い髪を鷲掴みして、顔がよく見えるように自分の手元に近づける。



 「本当に醜い顔をしているな。こんなヤツと性行をすると思うと、俺のイチモツもしなしなになってしまうと思ったが、コイツの体に目をやると俺のイチモツがガンガンに聳え立つぜ」


 

 ふくよかで綺麗な肌をしているオークの体は、人間の本能をむき出しにする最高の芸術品である。人間の美的センスでは、オークの顔は醜いと判断されるが、オーク族では、猪のような鼻も目が眩むような美しさである。


 ロワルド男爵は興奮を抑える事ができずに、オークの裸を見ているだけでズボンに染みが出来てしまった。



 「なんてことだ!人間の女では全くイク事ができなくなっていた俺だが、オークの体を見てボッキして、ズボンにイチモツが擦れる感触でイッてしまうなんて、俺は性欲に芽生えたばかりの子供か!」



 ロワルド男爵は嬉しそうに自分に突っ込んだ。



 「これは本当に楽しみだな」



 ロワルド男爵は煌々の笑みを浮かべ、口から涎を垂らしながらオークの顔面を殴りつける。



 「グギャーーー」



 悲鳴をあげたのはオークではなく、ロワルド男爵である。



 「ロワルド男爵、オークは皮膚の硬度を自由に変えることができると説明したはずです」



 オークの女の子は顔面を殴られると察知して咄嗟に体の皮膚を硬化させたのである。ロワルド男爵の手は、皮の手袋の上からでもわかるくらいに大きく腫れ上がった。おそらく骨折しているのであろう。



 「この俺様に怪我を負わせるとはいい度胸だ!奴隷は奴隷らしく俺の思うままに動きやがれ」



 ロワルド男爵は、オークの女の子に何度も蹴りを入れるが硬化しているので全く効果はなく、逆に石を蹴っているようなものなので、ロワルド男爵の方が痛みを感じている。



 「今日はこのくらいにしておいてやる。俺のケガが治り次第この続きをしてやるから、覚悟をして待っておけ」



 ロワルド男爵は、拳の痛みと足の痛みの両方の痛みに耐えきれずに、すぐに近くの治療院に向かうのであった。


 

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