らむれーずん・あいすくりーむ

 ええ。はるかなところに海はあったの。そして砂浜にねむる子供たち。わたしに上からふりそそいで、落ちてゆくものはないよね……と。すこしリタルダンドめいて、午後から夕暮れまでの時間をすごすの。ひとつひとつのパラソルに、歌のように想いがこめられて、ひとつひとつの沙粒をかえして、手のひらにすくいとってゆくのね。さまざまな緑、そして青。白く輝いていないのは、なぜ? 木陰で本を読みましょうと、……誘ってくれたのは、あなた。置き去りにされた時間のなか、そらを振りあおいだのは、わたし。すこしずつ加速してゆく祈りのなかに、かきまぜ、かきまぜられて、唇に昇華されたわ。。らむれーずん、それから……あいすくりーむ。

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