ベッドの下

 今日の君は元気がない。


 どうしたというのだろう。仕事で嫌なことでもあったのか、それとも誰かと喧嘩でもしたのか。帰宅するなりソファーで膝を抱えたままじゃないか。いつもならばすぐにパソコンの電源を入れるというのに。スマートフォンまで投げ出して。

 ああ、ついにべそべそと泣き出してしまった。君がそうだと、僕もなんだか不安になる。困ったなあ。どうにかしてあげたいが、君はなんにも話さないからなあ。

 いいさ。泣くだけ泣いてしまえよ。明日はきっと今日よりマシな一日になるさ。いよいよどうにもならなくなったら、僕も何か考えるからさ。

 君はひとりじゃない。僕がちゃんと見守っているよ。


 君が気づくことはないだろうけどね。

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