ゲームの世界に転生したらモブより弱いと評価されてるキャラだったけどダンジョン攻略してたら俺の活躍でストーリーが変わりまくりました~アクションゲームで俺だけ音ゲーやらされてる件

にこん

第0話 プロローグ チュートリアル出禁

【悲報】ファイナルラグナロクの雪華(セツカ)さん、キャラ性能が酷すぎてチュートリアルクリアできないのをVTuberにバグと言われてしまう【ファイラグ】


1 名無しのラグナロク民


VTuberがファイナルラグナロクをプレイ

チュートリアルで雪華というキャラを選択

チュートリアル「コンボを練習してみましょう」

VTuber「この雪華ってキャラめっちゃかっこいい!コンボマスターって書いてたし絶対強いじゃん!えい!攻撃!」

ダミーに1ヒット!15ダメージ!1コンボ!

VTuber「ちょっと!コンボ止まったんだけどバグってるの?!このキャラ!ねぇ、バグだよね?!」

チュートリアル「コンボが途切れました。もう一度コンボを練習してみましょう」

VTuber「はぁぁぁ?!!!え?!ボタン連打してるのにコンボ出ないんだけど?!普通連打で出るよね?!コンボマスターとは?!!ちょっとぉぉ?!!!」


※このゲームが分からない人向けに説明。

雪華というキャラはコンボ2回目以降は音ゲーのように特定のタイミングでボタンを押さないとコンボが繋がりません。音ゲーのようにパーフェクトやグッドを出し続けないとコンボが止まります。

入力猶予は1F(約0.03秒)~3F(約0.09秒)です

この間にボタンを押さないといけません

一般的な音ゲーの入力猶予が4F(約0.12秒)程度みたいです

※このゲームは音ゲーではありません。アクションゲームです。



どうすんのこれ

何を考えてこんなシビアにしたのここの運営アホだろ

コンボ繋がらないのはやばいよ


2 名無しのラグナロク民


1番イケメンの女人気あるキャラがこれってやべぇよな

女ユーザー逃げるだろこんなん

運営の雪華さん担当した奴は雪華さんに親でも殺されたのかよ


3 名無しのラグナロク民


アクションゲームで1人だけ音ゲーさせられるのワロタ

でも使いこなしたら強いんやろなぁ……

強いんやろ?


4 名無しのラグナロク民


>>3

コンボ4回目から入力猶予全部1F。運営ポロッてたけど入力猶予0.01秒の設定もあるらしいから人間じゃ無理


仮に入力できてもその前に体力が全キャラ中最低値で即殺される

普通に最弱だよ

おまけに必要経験値も何故か全体で1番多い設定。


一言で言えばテクニカルなゴミ


これ使う奴は負けることに快感を覚えるタイプの人


5 名無しのラグナロク民


>>4

最近始めたんやけどPVPは流石にプロ雪華ばっかなんやろ?

そうなんやろ?

そうやと言え


6 名無しのラグナロク民


>>5

PVPはアルミナ(アルフレッド+ミーナ)ばっか

ミーナってキャラでバフってアルフレッドってキャラで殴るとダメージ100ちょい出る。


そこにコンボボーナスも乗ってくるから、体力基礎値330(全キャラ中最低値)のコンボマスター(笑)は3回も殴れば確実に死ぬから、必死にコンボ(爆笑)してる間に即死するから使用率最下位


現状はアルミナになんか適当なキャラ入れとけばいい

当然ながら雪華さんの枠は無い



9 名無しのラグナロク民


チュートリアル修正きたぞ!!!!

雪華さん使用不可wwwwww

そうじゃねぇだろwwwwww

チュートリアル出禁になる男wwwwww

雪華の修正しろよ糞運営www


10 名無しのラグナロク民


女配信者が雪華でチュートリアルクリアできねーってなってやる修正がこれかよw


てか最初のお使いクエストでNPCとして同行してた子供のモブの方が雪華さんより圧倒的に強かったんだけど

雪華さんの存在意義ナニ?



11 名無しのラグナロク民


PVPで雪華さん使ってるやつほんとカモだわ。

殆どがコンボなんて繋げて2回までだからダメージ伸びないし頑張ってコンボ出そうとしてんの可愛いwww

棒立ちして攻撃ボタンポチポチしてるだけで勝てるもんwww


12 名無しのラグナロク民


PVPで味方に雪華さん来て敵にいなかったらもう負け確でつまんね

味方の雪華さんが最初にリンチされて死ぬまでがテンプレ

協力モードもやばい。雪華さんきたら抜けてるわ


こいつに殺れるのはモンスターじゃなくて、女の子だけだからな素直に女とヤっとけよ

アタッカーの癖に、火力最低値のサポーターのミーナさんに殴り倒される雪華さんはやっぱすげぇよ



俺が今まで見ていたのはゲームがリリースしたてのころの過去スレッドだった。

雪華はそのとんでもなく酷い性能から一気に初期からネタになった。


次に現行のスレを見ることにした。




113 名無しのラグナロク民


ログイン出来ないんだが

雪華さん常に負けてるからってヒスって鯖重くすんなよ

重くするのは女の子からの愛だけにしとけ


114 名無しのラグナロク民


うわ、まじだ

雪華さん悪いのは運営だよ、鯖攻撃すんのやめろ




「ん?」


気になってファイラグにログインしてみた。

しかし


「うわ、マジでログイン出来ないんだけど」


なんて事を思っているとお知らせが更新された


「はぁ?!データ消し飛んだからサービス終了します、だぁ?!」


俺はそれを読んで不貞寝した。

あっちの国の解析サイトとかまで目を通して勉強するようなゲームだったのにあんまりだろ。

サービス開始してちょっとしか経ってないぜ?これ


とんでもねぇ地雷ゲー踏み抜いちまったな。





あれ?

どこだ。ここ


目を開けた俺は見知らぬ場所にいた。


「セツカ!セツカ!」


俺の両肩に手を置いてくる赤髪の男。

ファイナルラグナロクのアルフレッドに似てるな……ってか。


今俺のことセツカって呼んだのか?


「セツカ!遊ぼうぜ」


そう言って俺の手を取ってくる男の子の手を振り払って俺は近くにあったトイレに駆け込んだ。


そして鏡を見た。

黒い瞳、そして黒い髪。


この女みたいな顔立ち。

間違いないこれ。


俺、雪華になってる。


「セツカどうしたんだよー」


トイレに入ってきながら聞いてくるアルフレッド(仮)


「アルフか?」

「おう?何寝ぼけたこと言ってんだよ」


間違いない。俺ファイナルラグナロク、略してファイラグの世界に転生してるわこれ……。

しかも最弱と言われたセツカとして


年齢はどれくらいだ?7歳くらいかこれ。


そういえば俺、セツカとアルフは孤児院出身だったな。

ってことは今ここは孤児院って訳か。


俺がトイレから出ると


「セツカーー!!」


女の子が寄ってきた。


「ちゅーしよー」


とんでもない事を言ってくる。


「え?」

「ねぇ、いつもみたいにしようよー」


そうやって俺に顔を近付けてくる女の子。

おいおい、てめぇ!セツカ!何やってたんだよ!今まで!!

そんなことを思っていたら女の子がモジモジし出した。


「ちゅー、してくれないの?セツカのちゅーきもちいいのに」


モンスターは殺れないくせに女の子ヤルのは原作通りだなこいつ。

なんて事を思いつつアルフに目をやるとニヤニヤしていた。


「お前ほんとにモテるよなー」


そう言ってピューっと走り出しやがったアルフ。


「悪い。今そういう気分じゃないんだ」


俺はそう言って女の子から離れた。

やばいぞ。


俺はまたトイレに入って頬を引っ張ってみた。

間違いない。ファイナルラグナロクの世界に転生してる。


しかもモブの方がマシという不名誉な称号を背負ったテクニカルなゴミと呼ばれたセツカとして


「おいおい、どうしたらいいんだよこれ」


なんて事を思っていたら孤児院の先生が今日の訓練をしますとか言い出した。

訓練?と思ったが外に出てみると


「よう今日も俺とやろうぜ。セツカをぶっとばす!」


とアルフが声をかけてきた。

周りを見ているとどうやら軽く模擬戦をやってるらしいが、孤児院の先生に俺とアルフが次やるように言われたが、バキッ!


俺はおもちゃの剣でちょっと殴られて負けた。

後ろに吹っ飛んで負けた。


恥ずかしいとこ見せちまったなぁとか思ってたら


「素敵!!!負けるところも素敵!!!セツカさんはわざと負けたのよ!!!アルフレッド!!!」


と女の子が謎の擁護をし出した。


「そうよ!アルフレッド!!あんたが強いんじゃなくてセツカさんが優しいのよ!!」

「えぇ?!俺が悪いのぉ?!!」


アルフレッドが困惑していた。

あーあ。


雪華は顔面ステータスに全振りした男って言われてた。

負けてもこんなふうに思われてるなんてな。イケメンって得だよな。


でも弱いんだよなこのキャラ。

そう思ったけど俺にはこのまま諦めるなんて事出来そうになかった。



【あとがき】

もし分かりにくかったようであれば、フルコンボだドン!を目指さないと途中で攻撃が止まるものと思ってください。

ちなみに某ゲームの入力猶予は知りません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る