松田、中森、小泉三強時代

第21話 昭和の聖子ちゃん葛藤

首位独占の最高傑作誕生!

香々美今日子は語る……

「これまで、特別なことは何もしていません。

あ、それでもアクターズスクール広島の代表に選ばれたことは

やっぱり特別なことなのかな?」


松屋聖光(=松田聖子)さん、

中臣明良(=中森明菜)さんに続く

万年三番手に甘んじた鏡山明日香(=小泉今日子)と言うアイドル。

80年代にしのぎを削る思いを味わったTEPPENの三人の逸話。


「トップアイドル万年三番手と言う主人公の境遇は、

香水少女の中での順位だったら、危機感を持たなくちゃ!」

「香賀美幸も香山美嘉も、光り輝くものを持っています。

三人のアンサンブルこそが求められた調和ですが

私は万年首位で在らねばならない意地と誇りがあります」

「香水少女よ永遠に。今回のインタビュー記事は

そう言う括りで紙面に飾って貰えると助かります。

鏡山明日香と言う衣装をまとった理由も

全ては香水少女の為、三人の未来の為なんです」


香々美今日子の単独インタビューを受けて

『なんてったってアイドル』原作者の彩原六花は、

万年三番手の鏡山明日香の境遇に変化をもたらせる示唆を残した。

史実上では、松田聖子、中森明菜に一歩及ばなかった

不遇のアイドル小泉今日子。

そんな80年代の呪縛を解くのは、他でも無い

令和の新進気鋭の作家陣だ。

彩原六花が器用に設計図を机上に起こし

白藤咲夜が華麗に可視化を促して行く。

描く現代ドラマと史実のアイドルには一切の交点が無い。

松田聖子、中森明菜、小泉今日子。令和を生きる子等は

どんな印象で三人を見ているのだろうか?

線路のように敷かれたパラレルワールドの境界線。

境界線の右と左では、違う時空が流れている。

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