第28話 禁断
「ほんとに倒してくれたんですか!?」
「はい。これで安全に神秘の森まで行けると思います。」
俺たちは、神秘の湖に陣取っていたモンスターを倒したことをギルドに報告に来ていた。
「本当にありがとうございます!」
「いえ、俺たちに出来ることをしたまでです。」
「一体どんなモンスターがいたんですか?ギルドにも危険なモンスターとしか情報が来ていなくて、、」
そう言われたので、俺はドロップしたベルモンジャルの滴をサキさんに見せた。
「これは、、ベルモンジャルの滴!?B級モンスターじゃないですか!なんでこんなところにベルモンジャルが、、。この周辺はそんなに強いモンスターは来ないはずなのに、、。」
まあ、たしかにいままでで一番強かったしなんなら全滅もあり得たからな、、
「とにかく本当にありがとうございました!これでこの街の観光業も元に戻ります。」
そういってサキさんは俺たちにいくらかの報奨金を払うと足早にギルドの奥に消えていった。
「なあ、レイ。シルさんはどこかのダンジョンに魔界の扉があるって言ってたけど目星とかついてたりするか?」
「ううん~まったくないよ~」
「そうだよな。とりあえずはいろんなダンジョンに行くしかないか。」
「そうなるね~いけるダンジョン増やすためにもランクは上げないといけないかな。」
「ああ。」
「うーん、次の大きい街に行って情報収集するのもいいかも!」
「じゃあそうするか。」
まずはランクを上げながら情報収集だな。
「向かうとしたらここから南にいったところにあるアセロラの街じゃないですか?あそこなら大きい街だし図書館もあります。」
「ならそこに向かおう」
俺はミズキの提案に乗ることにした。
アセロラの街に向かって俺たちは歩いていたが、途中禍々しい気配に襲われた。
「なんだこの気配、、」
「多分悪魔族だよ。でもおかしい、こんな所に悪魔族なんて居るはずがないのに」
全員、いつでも戦闘に入れるよう準備してすすむ。
「やっと見つけたぜ」
「お前は!?」
禍々しい気配の正体はミズキを襲っていたチンピラのリーダーだったのだ。
「なんでお前がその気配を纏ってるんだ!」
「おう、胸が大きい嬢ちゃんよ。そんなに俺がこの気配を纏っているのが不思議か~?教えてやるよ。俺は悪魔と契約したんだよ」
「悪魔だと!?」
「俺はな、お前らに復讐するのを今か今かと待ってたんだ。さっさと殺させてくれ!」
そういうと男は突進して俺に殴りかかってきた。
「ぐ、、!」
とっさに剣を出して受け止めたがこの前と違って攻撃が格段に重くなっている。
{アギュア レベル25}
まじか、俺よりレベル高いのか!?
「なんでこんなめんどくさい相手に、、、」
周りをみるとレイも光を纏って臨戦態勢に移行していた。
「私があの男の動きを止めるわ。2人でとどめを刺して!」
「分かった」
「嬢ちゃんが俺とやり合うのか~?」
「あなた、力にうぬぼれすぎよ」
男の鉄拳はレイの大剣で受け止められる。
「ライトニング!」
「炎風斬!」
その男めがけて最大出力の2人の技が飛んでいく。
「グガァァッァァッァ!」
そのまま男は事切れた。
戦闘自体は一瞬で終わった。内容は問題だが、
「なんで奴は急にあんなに強くなってたんだ。」
前にあったときは苦戦なんてしなかったのに。
「それは悪魔と契約したせいだね。強引にレベルを引き上げられた後が確認出来たよ。あの男もこっちがみんな精霊属性を持ってるとは思ってなかったんだろうね。もってなかったらこっちがやられてたかもしれない。」
精霊だけじゃなく悪魔まで契約できるなんて、、
「悪魔との契約。それにしてはさっきの男は弱かった。多分元が弱すぎたのね。」
ただ、もしそれが強い奴だったら、あんまり考えたくないね。とレイは言っていた。
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