第25話 緊急クエスト3

「貴様ら、我から水源を奪うなど卑怯な真似をしやがって。絶対に許さん」


「モンスターなのに、話せるのか!?」


驚いた。急に話すことができないと思っていたモンスターが話し出したのだから。


「言葉が使えないのは下級のモンスターだけだ。」


そうなのか。確かに悪魔族も話せるんだし、同じ悪魔みたいなモンスターが話せない道理はないか。




「そんなことはどうでもいい。俺たちはお前を倒しに来た。」


「貴様らに我を倒すことが出来るのか。」


「それはやってみないとわかんないだろ!」


俺は大蛇に向かって特攻をかける。


が、尻尾を使ってはじき返される。


「ぐ、、、、」




「アルヤさん、、!」


許さない、、、アルヤさんになんてことを、、


「ライトニング!」


雷撃は大蛇を捕らえた。




「その程度の魔法じゃ効かないな。」


大蛇はまるで効いていないかの如く振る舞う。


ミズキも悔しいのか歯を食いしばっている。




その後も大蛇の猛攻は続いた。


高い威力で繰り出されるブレスに、思いのほか早い素早さから尻尾を振り回してくる。




「くそ、、!」


どうする!俺もミズキも体力はギリギリ、タイムリミットも残り僅か。


なにかいい手は、、、




すると、俺の視界にデータが流れ込んだ。


{ベルモンジャル B級モンスター}


そして大蛇の弱点が赤くマークされた。


確かにあの大蛇、赤くマークされてた心臓と尻尾の付け根はいつもガードしていた気がする。


ていうか、あいつB級モンスターなのかよ。そりゃ苦戦するわ、、俺らより普通に強いじゃん。




最初からこれ出しとけよ、、!全く!


ごめんね、とレイの声が脳に響いた気がした。




だけどこれで突破口が見えた。あとはどうやってそこに攻撃を当てるかどうかだ。




「ごめんなさいアルヤさん。私の攻撃だとあの大蛇には効かないみたいです。」


「諦めるな、まだやれる。」


そういって俺はミズキを鼓舞するが、


「せめてアルヤさんだけでも生きてください」


いや、ミズキだけここに置いていくようなことは絶対しないし、なんか死ぬ流れになってないか?


こいつ、少し早まりすぎじゃないだろうか、、、




「ギフト!」


ミズキが最後の力を振り絞り唱えた直後、俺の力は増幅された。


「なっ、、、」


「これなら逃げれると思います、、、」


そういってミズキは倒れた。




「これならいける、、、」


思わぬ所から希望の光がでてきた。


「炎風斬!!」


全ての魔力を込めて、俺は炎風斬を放った。


炎刃と風撃を組み合わせていたときより格段に威力が上がっていた。




ミズキの魔力も相まって増幅された力は巨大な火柱を上げながら、ベルモンジャルの弱点に直撃した。




その後に残ったのは熱に負けて灰になった海藻と俺の後ろに倒れたミズキ、そしてドロップしたベルモンジャルの滴だった。




名前 アルヤ レベル21 クエストポイント130 ランクD




スキル 精霊属性付与


    炎弾


    治癒


    鑑定+


    敵感知


    炎風斬

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る