酔狂な彼の理想と彼を理想とする酔狂な私の理想

植原翠/授賞&重版

彼を理想とする酔狂な私の理想

自分にとって最高に魅力的な人に出会って、愛し、愛されたい。

それは私の理想であり、生涯の夢だった。


「夏目くん。ずっとあなたを見ていました。好きです。付き合ってください」

夕暮れの公園で、私は好きな人に好意を告げた。

すると彼は、全く感情の篭らない目でこうこたえた。

「付き合う付き合わないは別にどっちでもいいけど、俺は死体愛好家だよ」

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