ハゲとバグ

バブみ道日丿宮組

お題:去年のハゲ 制限時間:15分

「バグを見つけたからってきたのに」

「バグでしょ。ヒューマンエラーだよ。去年のハゲがここまで進行してるんだよ!?」

「単なる老化現象だとあたしは思うなぁ」

「彼氏の一大事だよ!?」

「それ仕事中関係ないでしょ? ってか周りから優しい目線向けられるの好きじゃないな」

「いいじゃん。バカップルで」

「バカじゃないんだけどなぁ。あたし一応部長。君は平社員」

「でも、二人っきりのときは……なんでもありません」

「みんな見てるんだから気をつけてよね。それでハゲがどうしたの?」

「ほら、ここらへん毛が薄くなってるでしょ?」

「うーん、確かにそうかも。あんま変わらない気もするな」

「一大事だよ。これが進行したら、ヅラをつけなきゃいけない」

「そこまでの場所じゃないと思う。なくなったとしても、ヘアスタイルでごまかせる位置だよ」

「そりゃぁ頭の天辺じゃないけどさ。端っこだけ髪の毛がないのはおかしいでしょ」

「いっそのこと社長みたくスキンヘッドにしてみたら?」

「えぇ……彼女がそれいう?」

「あたしは別にそれでもいいよ。外面で君を好きになったわけじゃないし」

「ひどくない!?」

「そっちは、あたしのおっぱいしか見てないじゃない」

「……そんなことはないよ。下の具合だって……いえなんでもありません」

「こんなところで性事情出さないでよね。恥ずかしんだから」

「それでどうしたらいいと思う?」

「うーん、気になるならそういう専門店いけばいいんじゃない」

「怖いじゃん」

「子どもか! 30歳にもなって病院に一人でいけないのか!」

「だから、一緒にきてね」

「はぁ……可愛らしさは好きだから、ついてくけどさ」

「ありがとう!」

「今仕事中だからね。バグ探してね?」

「新しいバグは見つけてあるよ! ついでに見つけただけだけど」

「それで、どこに」

「できれば、抱きしめて褒めて欲しい」

「子どもか! もう……仕方ないな。散々甘えるように育てたあたしが悪いのか……」

「わーい。ぬくぬく。柔らかい」

「はい。終わり。バグ出して」

「えぇ……わ、わかった。これなんだけど」

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ハゲとバグ バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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