真のスキルを見てみよう、イェイ♪
これは……、チートなのかしら…………?
クレアさんが『とりあえず、ご自身でスキルの内容を確認してみてくださいー。あ、試運転はしちゃダメですよー?』と言うので、スキル鑑定画面をじろ~っと見ているけど…………
まず最初に出てきたのがね、
『スキル:【
ですよ。
そりゃ冒頭の感想が出てきてもおかしくないでしょ?
これくらいのスキルならどこの俺強えーにもあるくない?
まーまー、【
この【創造者】っていうのはおおまかなスキルの名前で、その下にいろいろ具体的なやつがあるんだけど…………
『【
『【
『【
うーん…………
「意外と制限多めなんですね…………」
「まぁ、そうじゃなきゃ困りますよねー」
私のつぶやきに、ベットに腰掛けながら創世神話の本を読んでいたクレアさんが答える。
「個人の思いつきをポンポン世界に反映させてたら、きりがないですしー?そもそも矛盾だらけになって崩壊しちゃいますよ、ほーかい!」
「まぁ、そうですよね………小説を書くときだってあちこち直しながら書くのに………」
「そーですそーです。…………というかー、敬語使ったり『さん』づけで呼ぶのやめていただけませんかー?」
「え?」
きょとんとする私に、クレアさんはずびし!と人差し指を立てて言った。
「貴女はこの世界で唯一無二の『創造者』様です。つ・ま・りー、わたし達『神』の上位互換!そんな方に敬語使われるのー、どーにも慣れないっていうか………」
なんて言ったらいーんですかねー、と唇をとんがらせるクレアさん。
「えーっと、じゃあ………クレアちゃん、でいい?」
「 ! もちろんですー!」
パァァ………と表情が明るくなる。うっ、まぶしい………!
「じゃあ、もーすこしスキル内容の確認しててくださいー!」
「あ、は………いや、うん」
あぶない、「はい」って言いそうになった………
慌てて画面に視線をもどす。
それからそれから………?
『【
・・・【
へー、この【設定】っていうスキルは二種類あるんだ。【
「あのさ、クレアちゃん」
「はいー?どーしました?」
「この、『世界の維持に影響する場合』って…………」
「あー。これはですねー、改変の内容や対象が、世界にとって重要な役割を果たしている時にでるやつですー」
「重要な役割…………?」
「たとえばー、伝説の聖剣だとかー、ながーく存在しているものだとかー、まぁぶっちゃけると『改変の影響が大きいもの』ですねー!」
「はぁ………?」
イマイチ理解できない私に、クレアちゃんがちょっと考えるような仕草をする。かわいい。
「えっとー、伝説の聖剣ってすごいですよねー?」
「そう、だね。『伝説の』聖剣だからね」
「そんな伝説の聖剣をもってる人もー、伝説になると思いませんか?」
「う〜んまぁ、確かに?教科書とかに
「その『伝説の』聖剣を、貴女が『普通の』剣に改変したらー、どうなると思いますー?」
「え………?」
「伝説の聖剣は存在しなかったことになり、所有者ももちろん普通の人間、ということになりますー。さらに、その聖剣が倒すはずだったモンスターなども野放しになりますしー?最悪、未来まで変わっちゃうかもしれないんですよー」
「なる、ほど………?」
「勝手に変わっちゃった未来は、いい方向に行くとは限りませんからー、わたし達が色々手を加えてなるべく当初の予定に近い形にするんですよー。もちろん、矛盾が生まれないように注意しながら、ですー」
「それは……めんどくさそう、だね」
「めちゃくちゃめんどくさいですねー」
実際にそんなことがあったのか、クレアちゃんはちょっと疲れた顔だ。
そんな顔でもしっかりかわいい。………………理不尽。
再び画面に視線を戻す。
が、この文章、どこまで続くんだろ?
全く終わりが見えない………飛ばし飛ばしでいっか。
『【編集】・・・《『創造者』専用
『【移動】・・・距離・結界などを全て無視して瞬間移動する。ただし、自分が知っている地点のみ可能』
『【全ての
おわわわわ、最後に大きなやつ来ちゃった!えっこれ長っ!
「あー、もうそこまで読んだんですかー?」
「おわぁあぁ!!」
突然 後ろから、クレアちゃんの間の抜けた声がして、私は飛び上がった。
「あれー?そこまでびっくりしますー?というか、夜なんだから、しー、ですよ。
私はコクコクコク!と
び、びぃっっっくりしたぁぁ!
混乱してるときにいきなり後ろに来られたらそりゃこうなるわ!心臓バックバクだわ!うるさいわ!
そんな内心を知らないんだか知ってるんだか、クレアちゃんは口元にあった指を顔の横に持ってきて、にやっと笑う。
「ここまで読んでるなら、次は実際にスキルを使ってみましょー!」
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