第6話、いや、むしろ何で驚く。
「どうやら到着したようだな」
「そうね。魔力を発散できないから・・だろうけど余剰魔力が酷いわ」
藤原 真と
「うわっ、これって前世の魔力量を超えているじゃん。
漏れ出た魔力がここで届くとか、もはや人外レベル」
「メメ・・大丈夫かしら。前世は仲間でも人は変わるわ。
今の彼が敵対したら 私たち全員で相打ち覚悟しないと止められないかも」
「えー・・想像したくねーよ」
「ティートってばウザイくらいのシスコンだったじゃん、心配ない心配ない」
「しかし、これでパーティ全員ここに転生した事が決定か・・ティート驚くぜ」
「一番驚くのはディフェンスの大男だったバルヘルムの女体化だね」
「に、女体化言うな、はしたないぞ」
短髪でキリリとした目つき、無駄な贅肉をそぎ落とした姿はアスリートのソレ。
TSしたらしい彼女の名は
おっとりしていながらスキのない佇まいを見せ、腰まで届きそうなストレートのお嬢様な見た目の美人は
付与魔法と回復を担う賢者的スタンス。
そして 赤く染めたボブカットの髪と口調のせいで一見すると軽そうなイメージを持たれる少女は
この三人に真と
ちなみに、全員の名前に読み仮名を付けたのは「読める訳ねーだろ」と叫びたくなる名前が多くなってきたので念のためである。面倒な手間が増えたものだ。
何処がキラキラしているのかと言いたい。
それはともかく、
そんな彼女等のくつろぐ応接室に
やはり TSした
真っ赤な顔で鏡華が真を殴るもネコパンチのようなものでしか無かった。
「はひーはひー・・。久々に心底笑えた。あー苦しい」
「ぐぬぬっ、ダンジョンの外で良かったな」
特性によってダンジョン内ではプロレスラー以上の怪力をたたき出す鏡華であっても外ではか弱い少女でしかなく、そのギャップが彼女をイラだたせた。
それにしても・・外で特性が使えるのは本当にオレだけなんだな。同じ転生者でも無理なんだな。
「ティート兄ぃ・・(いや今は兄妹でもないし、それならゴニョゴニョ)。
えっとじゃな 聞きたい事は多々有ると思うがの まずは今日 強引に招待した理由が聞きたいじゃろ。無論 言うまでも無く私たちのパーティに勧誘する為じゃ。
真兄ぃに恥ずかしくないように それなりのチームには仕上げておるぞ」
「そりゃあ まぁ強いだろ、元々勇者パーティだったし・・で何て名前のパーティなんだ?」
「むふふーっ。チーム名は
轟 春奈が自信満々に自分の手柄とばかりに胸を張る。こいつの性格 思い出した。
「パーティ結成は中学二年の時だろ」
「えっ、何で分かる・・って、それ どういう意味かな‼」
「ふふっ」と 二人のコントを聞いてお嬢様っぽい笑いが・・
「二人を見てるとあの頃を思い出すわ。ティートは相変わらずね」
何か オバさん臭い言い方だな・・
記憶を残してるのも考えものだなぁ。
絶対に声に出せない事を考えていると部屋の温度が下がった。魔法使えないのに
「なに失礼な事を考えているのかな?真君。・・ぶつわよ」
そうだった、思い出した。こいつがパーティで一番危ない奴だった・・。
また目つきが鋭くなったので考えないようにしよう。
しかし、本当に心が読まれるなんて・・ラノベの与太話じゃ無かったんだな。
「もぅ、皆で話を逸らせすぎじゃ。真兄ぃ勿論入ってくれるじゃろ」
「何で勿論なんだ。 当然 断る」
「「「「ええーーーっ」」」」
いや、むしろ何で驚く。
しかも、少女ばかりのパーティでアイドル並みに人気が高い。
そんな場所に男が一人 入る?
日本中から嫉妬されて「ハーレムパーティ」とか言われまくるだろう。しかもだ
「な、何が不満なのじゃ。わらわ達のパーティは強いぞ、足手まといにはならぬぞ」
「バカたれ、逆だ。オレの特性は魔法使いだぞ。
お前たちに付いて行ける訳がない。日本一の寄生虫として有名になるだけだ」
と言う恐ろしい未来しか思いつかない。
少なくとも平和な探索者人生とはならないだろう。
「あぁーっ・・。確かにそりゃあマズイな。外だとあたし達で守ることも出来ないし、悪質なファンとか居るからな」
「魔法使いだから付いて行けない、なんて嘘つかなくて良いよー。
ティート(真)がその程度の障害で凹むとは考えられないぞっと」
「あふれ出る魔力で貴方が強いのはバレてます。
ですが、言われてみれば 確かにそうですね。 世間一般の認識では魔法使い最弱。
まさに 女神の嫌がらせ、ですね。
・・・・・仲間が被害を受けたと思えば腹が立つものです」
「くっ、また一緒に冒険出来るのを ずっと楽しみにしていたのに。クソ女神め」
やはり「実力不足」が言い訳じゃあこの面子は誤魔化せないか。
いや、問題はそこじゃない
「女神の嫌がらせって何の事だ?」
「あっ、ああ・・うん。やはり知らなかったのね」
お嬢様な
何やらもの酷く不吉なワードを聞かされたようだ。
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