達の手記

死んでないから生きている

世の中には誰かを大切に想うことがない。大切な誰がいない。という人もいるみたいだけど、どうしてそんなことになるのかな。

僕もかつてはそうだった。大切に思える相手がいなくて誰に対しても無関心だったし、それどころか自分自身に対しても無関心だった。自分が生きていることに意味を見いだせなくて、

『死んでないから生きている』

みたいな状態だったと思う。そして僕がどうしてそうだったのかを思うと、結局は自分の実の両親に大切に思われていた実感がなかったからだと感じる。何しろ僕の両親は、僕が生まれてきたことを間違いだと思ってたみたいだからね。