やんわりとお断り

結人ゆうとくんの保護者を務めていた女性、鷲崎わしざき織姫さんは、大学時代、幾度となく僕にアプローチを掛けてきた女性だった。


もっとも、当時の僕は極度の人間不信から基本的に誰とも関わり合いになりたくなくて、僕自身としては『やんわりとお断り』してたつもりだったんだけど、今にして思い返してみればかなり彼女のことを無下にしてたと思う。


僕のために作ってくれたお弁当とかについても、


「無理だから」


と断ってたしね。


まあ、そこまで親しくしてるわけでもない他人の作ったお弁当を何も考えずに食べるっていうのもさすがにちょっと違う気はするけどね。


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