火に炙られた蝋燭みたいに

新生児の世話でまともに睡眠も取れなくなった親が苛々してしまったりすること自体は、仕方ない一面もあるんだろうなって、自分自身が経験してみてそう感じた。


だけどその上で、今の状況になるような選択をしたのは自分なんだっていうことも忘れちゃいけないと改めて思う。だから僕は、玲緒奈れおなに対して苛立ちをぶつけるようなことはしたくないし、そのためにはどうすればいいのかを考えもする。


でも、そんな覚悟さえ、火に炙られた蝋燭みたいに溶けていってしまいそうにもなる。


その僕を支えてくれたのは、僕と絵里奈えりなを支えてくれたのは、沙奈子さなこ玲那れいなだった。


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