彼女がどれほど苦しい思いをしてきたかも知らずに
それが基で
<母親の葬式の場で父親を包丁で刺し殺そうとした殺人未遂犯>
として逮捕された。
そして世間は彼女を<凶悪な犯罪者>として無茶苦茶に攻撃したんだ。
当時、僕は、
<殺人未遂犯の娘を持つ養父>
ということになってしまった。別にそれはいいんだけど、いや、よくはないんだけど、そこまでのものとは知らなかっただけで、彼女の境遇が決して生半可なものじゃないことは承知の上で迎え入れたんだ。だからまだ覚悟もできていた。
それでも、彼女がどれほど苦しい思いをしてきたかも知らずに無責任に攻撃する世間に対しては少なくない憤りを覚えていたのも確かだ。
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