蒼穹の魔術師

プロローグ

魔法。それは、多くの現代人の理想。

空が飛べたら、時が止められたら…

そんな事を考えたことがある人は、多いのではなかろうか。

この世界でも、魔法は理想だった。

ただ、実現が可能であっただけで。

魔法が一つの学問として確立されている国『神国アイギス』

かつて七日間でこの世を創ったとされる『神』の生まれ変わりによって治められているこの国では、魔法を扱う事はいたって普通の出来事であり、魔法を上手に扱える事こそ最上の誇りであった。

そんな神国の全魔法使いの憧れである

『六大魔術師』という存在がいる。特定の属性ー火、水、雷、風、光、闇ーの魔法を極めた者に贈られる称号。誰もが憧れるスーパーヒーローのような存在である。

この『六大魔術師』の1人『風の魔導師』の下で魔法を学ぶ2人の『見習い魔術士』がいた。これは、彼らが一人前の魔術師目指して奮闘すると共に、世界を巡る物語である。