ペシミズムを咀嚼していた

ももいくれあ

第1話

こんな風に感じることが、もう何度も続いていた。

激しい頭の揺れとともに、ココロの奥がチクリと痛み、

その痛みはじわじわ広がり、あたりに一面に広がっていた。

もう後戻りは出来なかった。

すべては始まり、そして終わりを待っていた。

こんなはずじゃなかった。だなんて、

誰だって聞きたくない。

あんな風になりたかったなんて、

いつでも、誰かが呟いている。

そうやって、いつまでも、時はえいえん流れていくのか。

この高波が去ってしまえば、穏やかな朝がくるなんて、

そう簡単には思えるはずもなかった。

そんな夜をいくつもこえて、ここまできてみたものの、

やっぱり、今でも、こうやって、

あの朝がくるのを待っていた。

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ペシミズムを咀嚼していた ももいくれあ @Kureamomoi

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