白豚のオレが白猫ちゃん系美人に恋しちゃダメっすよね⁉

猫の集会

誰?

 はぁーあ…

 

 どれ、そろそろ起きるかー…。

 あー、ダリー。

 

 止めどなく押し寄せる時間…。

 朝は、なんでそんなに時間がないんだよ。

 

 バイトの時間は、えれーなげーのによー。

 朝は、砂時計がサラサラと落ちていくよう

 にあっという間なのに…

 

 なのにバイトとか授業は、とにかく時が遅

 く感じる。

 

 渋滞待ちなくらいオレにとったら無駄な時

 間。

 

 長くて無駄ーー…。

 

 こんなに長いドライヤーの線いらねーよっ

 てくらい長ーって感じ…

 

 と心でぶつぶつぼやきながら仕方なくそこ

 らへんにある菓子パンをもさぶり歯磨きへ

 と向かう。

 

 

 ⁉︎

 

 えぇえぇえぇえーーっ⁉︎

 

 鏡の前に立ったオレは絶叫した。

 

 なんだよ…

 誰だよコイツ⁉︎

 

 この白豚は、誰なんだよーーー…。

 

 …

 

 あ、オレか。

 

 毎度自分にビックリ、ガッカリする。

 

 そうか…。

 寝る前にイケメン男子ゲームしてたから。

 

 …

 

 なぜ男がそんなイケメンゲームしてるかっ

 て?

 別にオレはそういう趣味はないよ。

 ただ、イケメンに憧れて黙々とお勉強をし

 ているのさ。

 

 世の女性がオレ様にキュンキュンするとき

 が来るかもしれないじゃないか。

 

 だ・か・ら

 寝る前にいつもイケメンゲームをするのさ。

 

 で、イケメンを散々みてからの朝のオレ…

 

 そりゃ毎度ビックリするわ…。

 

 サラサラヘアにシュッとしたあご。

 笑顔がキラッキラ男子…をみてからの白豚。

 

 

 髪がバサバサカッサカサ。

 潤いまるでなしの髪…

 

 あごと首のさかえめがない顔…

 おまけに白い肌…。

 

 おまけって普通嬉しいもんじゃないの⁉︎

 オプションに二重アゴつけちゃいまーす!

 って言われて喜ぶやついねーだろーー‼︎っ

 てな理不尽。

 

 さ、学校行くか…。

 

 やる気もないまま、靴を履く。

 

 でけー靴だよ。

 毎度自分の肥大した靴をみてウンザリする。

 

 ガラスの靴が似合う足になりてーとまでは、

 言わない。

 

 しかし、せめてもっとこじんまりしたい…。

 

 はーあ…。

 全てがでかいオレ。

 

 からだも足もため息も。

 

 しかし、心の器は小さい。

 ぜんっぜんダメじゃねーかよ‼︎

 オレー‼︎

 

 と、自分を朝からダメ出し中。

 

 そんなオレは朝見てしまった。

 

 かわいい女の子。

 

 まるで美人な白猫ちゃん。

 あ、アレはうちの制服。

 

 あんなかわいい女の子同じ高校にいた⁉︎

 いたら、速攻で気づくだろー。

 

 もう入学して一年が経つんだぞ⁉︎

 オレは今日から高校二年生だ。

 

 あー…、オレは一年間白猫ちゃんの存在を

 知らないで無駄に生活していたのか…。

 

 

 いや、まてよ。

 ⁉︎

 新一年生か⁉︎

 そうなのか⁉︎

 

 いける‼︎

 これはチャンスだ。

 

 キター‼︎

 

 チャーンスタイム‼︎

 

 続く。

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