できないことなんてないよ

第46話

学校のある日、由美子（ゆみこ）ちゃんと話す。

「私ね、別れた」

「カメラマン？」

「そう。なんか先人のことバカにしたし」

「ふーん、バカなやつと別れて正解だよ」

「え？」

今のは暴言？

「由美子ちゃん…今どんな気持ち？」

「別に、どうでも？」

さすがだ。私だけ落ち込んでる 。

放課後、由美子ちゃんは彼氏の高田と帰る。

あー、手を繋いでるんだ。由美子ちゃんは楽しそうにしてるように見える。

翌日は仕事で東京にきたので、呼び出した。

「なにかしら？私を呼び出して」

ファミレスに呼び出した紗絵ちゃんは少し嫌そうにした。

「由美子ちゃんは大親友なの！ものすごーい頭いいの！その子に悪い男がついてて…放課後はいつも一緒に帰るんだけど…」

「それで？」

「なにしてんのかな？勉強？」

「…ないと思う。勉強できるんなら。デートじゃない？」

「わからない」

「ラブラブなんだよ。たぶん」

「由美子ちゃんそんなとこ見せないけど」

雷は見せつけてきたけど。

「それは真奈さんに遠慮してるのかも」

「紗絵ちゃんはラブラブなわけ？」

「そうかもね」

「デートしてないのに？」

「家で会ってるよ」

「なにすんの？ゲーム？」

「話したり、いろいろ」

「それだけ？遊びに行かないの？」

「そういうの苦手だから」

「えー？そいつつまんなくない？」

「つまんないことないよ？かわいいし」

「てかどんなやつ？」

「写真あるよ。雷と写ってるけど」

「え、これ？チャラ…」

白い髪のキノコってこれかい。

「そんなことないよ？」

「彼氏かわいいってなんなの？」

「甘えん坊なの」

「うわきもい」

「ひどい。私はそこも好きなの」

「ぎえー」

「その声どういうことなの？もう失礼しちゃう」

くそう、私だって由美子ちゃんがイケメンすぎてやばい！って思うくらいの男子をゲットしてやるんだから！でも甘えん坊以外がいい。