09
俺の【父親の名前はジェイムス】でこの地域周辺を治める街の領主だ。ちなみに俺は【父さん】と呼んでいる。年齢は30代らしいがストレスで少し頭が禿げあがりつつある。お腹も最近出てきたと母がボヤいていた。
そんな【父さん】の妹で隣の村を治めている【叔母さんのタバサ一家】だ。【叔母さんと呼ぶと怒る】ので、俺は【タバサお姉さん】と呼んでいるらしい。
先ほど絡んできたのが、【タバサお姉さん】の娘である【エイミー】だ。エイミーたちは年に数回訪れているらしく、その年の税収の話をしたり、収穫が終わった時期や年の瀬には一緒に祝い事をするため街を訪れる。
(これは初見では対応できない……)
日記をつけ始めてから初めて訪れたらしく、エイミーたちについて記載のある日記はなかった。
(逆に日記に記載があったら、なんで『起きたら読むこと』に書かなかったと過去の俺にキレていたところだった)
とりあえず情報は手に入れることができた。後は今後の対応についてだが難しい。本来はたまにしか訪れない相手はなるべく親しくならないように注意している。親しい人間が増えると初日に読む量が増えてしまうからだ。
だが相手は従姉なので【年に数回は確実に訪れるイベント】だ。読むことリストに書いておく必要がある。
(ああいう相手は苦手だ……)
ああいうズケズケくるタイプは、こちらに選択権がない。つまり予定通りいかない可能性がとても高いということだ。
はあ、とため息をつく。
とりあえず流れに身を任せる感じでいこう。そう方針を決めた。
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