9.

25.

俺達がこの街に来たときと同じように、俺は背中に女性を背負って街の外に出ると早速出発をしようとするが、

「ユウト様……お待ちください。私を連れて行って下さい」

といきなり俺に話しかけてきたのは、俺の事を看病をしていてくれている間に、俺の事を好きになってしまったようで、俺の事を絶対に離さないと言わんばかりに俺の首に手を回しており、しかも、俺の唇を奪おうとしてくるのだが俺はそれを避けようとすると、俺の事を悲しんでしまったのか、涙を流し始めてしまったので俺は彼女のことを落ち着かせると、俺の事を好きな理由を詳しく聞いてみると、実は、彼女の本当の名前はミーナと言い、彼女は元々奴隷商人に捕まってしまい、様々な男性に買われていき最終的には貴族に購入されてしまった。

「ああ……どうかお願いします。何でも致しますので私の体を買って頂けないでしょうか」

と俺の体の上に乗りながら誘惑を始めたので俺は困惑しながら、俺はそういうつもりで助けたんじゃないと言い聞かせてどうにか諦めさせようとしたのだが逆に火に油を流してしまい興奮し始めたので俺は逃げ出すと追いかけてくるのだが、どうしても逃がしたくないのか今度は俺の股間を触り始めると俺は完全に目が据わってしまっている彼女の暴走を止めるべく俺が後ろを振り向かずにひたすら走り抜けると彼女は地面に寝転がりながら手足を伸ばして

「あはは……待って~」

と笑い始めていた。

「えっ……」

俺は恐怖を感じながら 全力でその場から離れるのだった。

何とか撒いた俺は急いで街中に入り宿屋を探そうとするのだが、ふと先程の出来事を思い出してしまった。

俺はあの女神になった美女に恋をしてしまったのである。

俺の理想の女性像を詰め込んだような容姿をしており、スタイルは抜群で特にあの大きな乳房は反則だと思ってしまい、とても魅力的な存在だった。

さらに俺の心に寄り添ってくれたり、俺の為に本気で怒ってくれたりと、今まで俺の周りにはいなかったタイプの女の子であり、俺は初めて一目惚れを体験したのだった。

だからこそ、あんな危険な目に遭わせないために、

「俺は強くなります」

俺は改めて決意を固めて、今度こそ宿を探すことにした。

俺は昨日の美人さんとの出会いをしっかりと思い出しながら俺は旅を続けていた。

ちなみに現在の俺は普通の村人の

格好をしていた。

俺が勇者としての能力を覚醒させていない理由は、まだこの世界で、この人達と行動を共にしてこの世界を救えるのか判断しきれていないため、もしも能力に頼り過ぎて慢心したりしたら俺はあっけなく死んでしまうと思うので、今の俺はこの状態が限界なのだ。

それと俺が今目指しているのは、俺が追放された帝国に向かうのではない。

俺がこの世界で冒険をする中で一番厄介な存在である、

「魔王」

を倒しに行く為に俺は魔王がいる城のある場所に向かって歩いている最中であったのだった……。

俺は今とある洞窟に来ていた。

その目的は俺の勘が告げるままに向かってみたらこれが大正解だったわけだがこんな所で俺はいったい何をしているのかと言うと、

「ぎゃー」

と断末魔のような叫び声をあげたのは

ドラゴンだ。

「これでよし!」

と俺が叫ぶと俺の持っている剣が光を放つと、次の瞬間に俺が握っていた剣は跡形もなく消えてしまうと俺は先程の魔法陣が描かれた紙切れを回収するのでした。

そう俺がしているのはいわゆる錬金術であり、今の俺のレベルは8になりました。

レベルが上昇する度に身体能力が上昇して、今では俺の体を軽く殴れば岩だって

砕ける程です。

スキルのほうは先ず俺が持っていた聖剣は全て消滅してしまっていたが、その代わりに俺が現在使っているのは

「神器」と呼ばれており、

・天之叢雲の柄

・草薙の太刀 の二種類であり、

「神槍ブリューナク」

は何故か俺が手放しても俺の手元に戻ってくるのだが、それ以外は全て消滅してしまったのだった。

何故俺がそんな事が出来るかと言うと、俺が神界で出会ったククハルが俺に力を与えてくれたからである。

俺が目を覚ましてからすぐに、

「あんたに今から与えるのは異能の類いなんだけどよ、それはお前さんのいた世界じゃ役に立たない奴ばっかりなんだがな。それでも構わんか?」

と俺に聞いていたのを俺はその言葉を了承したのだった。

それで俺はこの二種類の武器の召喚と解除が可能になっており、それぞれ性能がある。

【鉄の槌】

材質は銅などの軽金属が中心 攻撃力 +30

重量 10kg 耐久値100/100

※譲渡不可 詳細 重さに応じて破壊力が加算される。

しかし、ただ攻撃するだけならば、ハンマーなどで十分 使用者に筋力が無くても

問題ない。

26.

そんな俺は今、とある村でひっそりと

暮らしているのだが、特に変わった事も

なく平和な日々が続いていた。

そんなある日の事だった。

俺は今日も朝から村の人のために

畑仕事をしていた。

俺が作業を終えると、俺の所に一人の女性が駆け寄ってきた。

彼女は俺に手紙を渡すと、

「村長があなたに用事があるそうですよ」

と言ってきた。

俺は彼女に礼を言うと、彼女は少し照れたように笑みを浮かべてから、

彼女は去って行った。

俺は、彼女から渡された手紙を開くと、そこには、 俺に、帝都まで来て欲しいという内容が書かれていた。

(どうやら、勇者パーティーが解散した件について何か進展があったようだ)

と俺は思い、俺は彼女からの手紙を握りしめながら、急いで身支度を整えて、帝都へと向かうのでした。

俺は今、帝国の王都にある、 勇者パーティーが解散された翌日に勇者パーティーの面々が 集まっていた場所に足を運んでいた。

その場所は、王城の近くにある 大きな建物で、中に入ると、受付があり、そこで俺は手続きを済ませると、

奥の部屋へと案内された。

部屋の中に入り、俺はソファーに腰掛けると 俺の向かい側の席に座ったのは、かつて俺を追放させた張本人である、 元勇者のユートだった。

彼は俺が入ってきたのを確認すると、俺に話しかけてきた。

「久しぶりだね。ユウト君。

こうして話すのも、何年ぶりだろう。

最後に話したのは確か僕達が王国を旅立つ時だから もう5年くらい前になるかな。

元気にしてたかい?

僕は最近になってやっと この国での生活に慣れてきたところだよ。

そういえば、ユウトは今どうしてるんだい? もしよかったら教えてくれないか?

僕も君の近況が気になるんだよ。

まぁ、もっとも、君は僕の事なんてどうでも いいと思っているかもしれないけど。

まあ、それはともかくとして、 今日は君に会わせたい人がいて連れて来たんだけど、

入ってきてくれるかな。

おーい。こっちに来てくれよ」

「失礼します」

と部屋に入ってきたのは、俺よりも一回り以上小さい女の子で、その少女が入ってくると、 俺はその美しさに思わず見惚れてしまいそうになる。

彼女は、俺の前まで来ると

自己紹介を始める。

27.

「初めまして。私はこの国の王女をしている、 イリーナと申します。ユウト様には、私の護衛をして頂きたいのです。

どうかよろしくお願いします」

と彼女は俺に頭を下げてくるので

俺は慌てて、

「えっと……俺の名前は

ユウトって言います。

こちらこそ、よろしくお願いします」

と俺も挨拶をする。

それから、俺達はお互いの事を色々と話し合い、 お互いに信頼関係を

築くことができた。

そして、俺達が話をしていると、

突然部屋の中に兵士が入ってきて、

俺に話しかけてきた。

「ユウト様、国王様がお呼びです。至急謁見の間まで来て下さい」

俺は、兵士に連れられて、玉座の所に行くと、 そこには、俺の師匠でもある、

賢者のカルマがいた。

俺が、

「お久しぶりです。カルマさん」

と俺が言うと、

「おお、久しいのう。ところで、今はどこに泊まっておるんじゃ?」

と聞いてくるので俺は、

「はい。実は、今とある村で

暮らしています」

と答えると、

「ほう。あの村にか。

あそこは良い村じゃからのう。

あそこなら安心して暮らせるじゃろう」

と俺に言ってくるので俺は、

「ありがとうございます。ところで、今回俺を呼んだのは、 いったいどういう理由なんですか?」

と俺が聞くと、

「ああ、実はの、この国は今、

危機的状況に陥っているのじゃ。

魔物どもがこの国に攻め込んできて、

街を破壊し、人々を襲っているのじゃ。

そこで、ユウトには、この国から出てもらい、 この国に侵攻を仕掛けている魔物共を討伐して欲しいのじゃ」

とカルマが言うと、

「分かりました。俺に任せてください」

と俺が答えると、

俺とカルマは握手を交わすのだった。

俺は、姫様を連れて旅に出る事になったのだが、まずはこの国から出る為の準備を整える必要があった。

なので、俺はひと足先に宿屋に戻り荷物をまとめる事にした。

俺は自分のアイテムボックスの中から、必要な物を取り出すと、それをリュックサックの中に入れて背負うと、次に食料などを買い込む為に市場に向かった。

俺は市場で買い物をすると、今度は道具屋に向かうと、俺は店主に頼み込み、テントと寝袋を貸してもらうと、俺は店を出て、そのまま宿屋に戻るのであった。

俺は、宿屋に戻ると、

早速テントを設置し始めた。

俺は、準備を終えて、後は明日に備えて眠るだけだと思っていたのだが、そこに、ノック音が聞こえてくると、扉を開けると、そこには、風呂上がりなのか顔が火照っており髪が濡れており、薄着姿の綺麗なお姉さんの姿が見えた。

俺はその姿を見ると、ドキドキしてしまい固まってしまった。

それに気づいたのか、目の前のお姉さんの頬が徐々に赤く染まると、ゆっくりと後ろに下がると、ドアを閉めて逃げて

いってしまった。

俺はハッとすると、急いで追いかける。

俺は何とか追いつくと、彼女の腕を掴んで引き寄せて抱きしめた。

最初は抵抗しようとしていたが、次第に大人しくなっていく。

俺は彼女を離すと、 彼女の目を見つめて、名前を聞くと、 恥ずかしがりながらも答えてくれた。

「わ……私の……名前は……マリーっていいます」

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