【19/30】Q.ゲームの衣装の話

 あー、あー、ごほんごほん。

 こんばんはです。幽鬼ユウキです。今日もインタビューやっていきましょう。


 ……ちゃんと挨拶して始めるの、久しぶりですね。

 前回もその前回も、イレギュラーな始まり方でしたもんね……。


 前回同様、自宅から失礼しております。

 ご覧ください。この前とは綺麗さがまるで違うでしょう? がんばって片付けたんですよ。いつ突撃取材されてもいいように……。


 私の背後にあるクローゼットが見えますでしょうか。

 全開になってますね。端から端まで、ずらりと衣装が並んでいますね。バニースーツ、カウガール、花魁、チャイナドレス……。あそこのジャージとセーラー服は普段使いですけど、それ以外は、コレクションとしてとっているものです。


 ゲームの衣装です。

 ゲームに参加するとき、プレイヤーはコスプレをさせられるって話があったじゃないですか。私はそれを、全部とってあるんですよ。こんなふうに、自宅のクローゼットに並べて、ゲームクリアの記録代わりにしているんです。

 私は二十七回クリアですので、衣装も二十七着……と言いたいところなんですけどね。なくしちゃったものも何着かあるので、それよりはちょっと足りません。

 それでも、これだけの数が並んだら壮観ですよね。


 師匠から口うるさく言われてたんですよ。参加したゲームの振り返りは、定期的にやっておけと。

 愚者は経験から学ぶって言いますけど、経験から学びさえしないんじゃそれより悪いですからね。……で、過去のゲームを振り返るにあたって、いちばんうまく記憶を呼び起こさせるものってなにかな……と考えまして。それはやっぱりこの衣装だろう、ということで、集めるようになりました。


 もうだいぶ、ぱんぱんでしょう。三十着近く入ってるわけですからね。ほかにも収納スペースを用意するか、小さく畳んでしまっておくようにするか…… そのうち、なんらかの対策を考える必要がありますね。


 いくらなんでも、九十九着は入らないでしょうから。

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