【7/30】Q.ゲームについて、より詳しい話
基本的には、エージェントさんに誘われる形でゲームに参加します。
何回かゲームをこなすと、専属のエージェントがついてくれるんですよ。もう一年以上の付き合いになりますかね。私の生活リズムに合わせて、夜中、車で迎えに来てくれます。
車に乗ったらすぐ、エージェントさんから渡される睡眠薬を飲んで、眠りにつきます。ゲームの開催場所を特定されないようにするためですね。
次に目覚めると、もうゲームの会場にいます。
場所は場合によりけりですね。学校だったり廃ビルだったり、洞窟だったりプールだったり。飛んでいる最中の飛行機だなんてこともあるらしいですよ。廃墟になった施設をゲームの舞台に改造してる場合もあれば、ゼロからこしらえてる場合もあります。殺人ゲームなんてもん、表舞台で堂々とやれるもんじゃありませんから、人目につかない場所でやることがほとんどです。
目覚めたら、最初にすることは服装の確認です。
なんでかっていうと、このゲームにはコスプレみたいな衣装がつきものだからです。
私の例でいえば、そうですね……一回目のアスレチックのときには、体操服でした。ほかには振袖とか、チャイナドレスとか、バニースーツとか……だいたいそんな感じです。
このゲームって、興行物なんですよ。会場に仕掛けられたカメラを通して、ゲームの様子を見ている〈観客〉がいます。それらから見物料を取ったり、生き残りのプレイヤーを予想させる賭場を開いたりして、そのお金でゲームは運営されています。
……あれ。これって運営が正式に認めてるんでしたっけ? 答えられない? そうですか……。
己の衣装を確認したら、いよいよゲームスタートです。
ゲームのルールは、やはり場合によりけりですね。いちばん多いのは、クルーズ船とか絶海の孤島とか、特定の空間からの脱出を目指すタイプ。脱出型と呼ばれています。次に多いのは、会場に点在するプレイヤーが、規定の人数になるまで殺し合うというようなタイプ。こちらは対戦型といいます。完全にどっちかに分類されるわけではなくて、ゲームによっては、両方の要素を併せ持っていることもありますね。
ルールに定められた条件を満たすことができれば、晴れてゲームクリア。
だいたいは、会場の前にエージェントさんの車が停まってますんで、それに乗って帰ります。ゲームの最中に怪我を負っていたら、途中で病院に寄ることもありますね。
ゲームの流れは、だいたいこんな感じです。
問題は、どうやって生き残るのかってところですよね。殺人ゲームという特性上、運否天賦の要素がかなり入ってはきます。けれどもやっぱり、長生きしているプレイヤーは、それなりの技術を持ってますよ。
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