温泉と高級果物
ヘルプで岩塩を検索したわけですが、他になにか有用なものはないか……
えっ、温泉がもう一つあるの?
南側の最高標高2,200メートルの山の頂の直下の小さい開けた場所に、自噴しているの?
標高2,100メートルの地点?
どうやら10メートル四方の平地で、少しくぼんだ洞窟の奥の岩盤から湧き出ているようですね。
でっかい岩のくぼみに湯がたまって、湯船のようになっているのです。
雨が降ったり、寒かったりしたら、洞窟の奥に入れば、かなり暖かいわけです。
背後はその山の頂があり、北側が一望?それって『還らずの荒野』が一望という事ですよね……
溶岩湖が眼下に見えるの?
私が溶岩湖を掘削した時、その噴火の地震?で湧いたようです。
ここはさすがに植物魔物も生息していないようです?
ヘルプは安全と表示しています。
1,300メートルぐらいが、植物魔物の限界というようで、ヴァルベック辺境伯領の一番高いこの山の頂はそれを超えているのです。
なぜか植物魔物が吐き出す冷気も、動き回る悪意も1,300メートルが限界のようで、このあたりは安全なのです。
ただ悪意が悪鬼となった場合は2,000メートルぐらいまでは動けるようで、1,400メートルの峠どころか、1,500メートルの山の頂は乗り越え可能となるようなのですね。
そうなったら大変なことになります、世界が滅びかねません。
後ね、西側に台地がくっついていたのですね♪
その昔、女子修道院が建っていたようですが、道が崩落して切り立った崖になり放棄されていたようです。
標高は400メートルほど、背後は切り立った山、朝の日当たりは悪いのですが、ハマナスによく似た品種が自生しているようなのです。
かなり良質の果実が鈴なりになるようですね。
私の知るローズヒップよりも、ビタミンCがかなり濃いようなのです
しかもこの『ヴァルベック・ローズ』、年中咲いて、実をつけるという節操のない品種……なぜか、この大地にだけ自生しているのですね……
別の土地に植え替えると、普通のハマナス……
えっ、水が関係している?背後の崖の途中から流れ出ている水で育つと『ヴァルベック・ローズ』になるの、水は枯れたことがない?
修道女たちは、この『ヴァルベック・ローズ』の果実、『グレートローズヒップ』と呼ばれていますが、それをとって、細々と生活していたようです。
ある日、神のお告げがあり、全員麓に下山したとき、地震が起こり、道が通っていた場所が全面的に崩落、この場所は切り離されたのです。
勿論、女子修道院もひびが入り、傾いた様ですね……
『ヴァルベック・ローズ』の畑も全滅したと思われています。
以来、このローズ・プラトーは人を寄せ付けない土地となったのです。
なんせ背後以外はこれまた250メートルほどの断崖なのです。
無人になったので、一応管理上はヴァルベック辺境伯領に編入となったようです。
その前は王家直轄の女子修道院領だったそうです。
道を作り直すのはほとんど不可能みたいですね……
地下資源はと……タングステン、モリブデン……この世界には必要ないですね……ウラン……さらに必要なし……
銅とか錫とかはお安いしね……
あれ、銀の鉱脈がありますね……
さらに、ペグマタイト鉱床を見つけました♪
エメラルドやアクアマリンなどのベリル関係。
トルマリンやルベライトなどの電気石関係。
サファイヤやルビーなどのコランダム関係。
大規模ではありませんが、小さい鉱床があちこちにありました♪
ならひょっとして……ダイヤモンドなんか……ありませんでした……
まあ、『楽園温泉』にある、水晶の洞窟にはアメシストなどのクリスタル関係がゴロゴロしているわけですけどね……
大規模な採掘はよしましょう……
私が収納で少しばかり取り出す程度にしましょうね♪
とりあえずルビーとサファイアの原石なんて、二三個ね♪
でもそれでは、目標年収300万ランドには少し足りませんね……
ヴァルベック辺境伯家の年収は、塩の収入を加算すると290.8733万ランド……
あと9万ランド……
『ヴァルベック・ローズ』を収穫して売れば……なんでも昔は一個25ランドで売れたとか……リンデンハイムでは倍の50ランドで売っていたと聞きます。
メロン並?超高級品なのですね♪
ヘルプは持続的に取れる、毎月の収穫量も示していました。
毎月250個までは可能……私の収納で食べごろを収穫できるのですね♪
えっ、館に居ながら収穫できるの?
今更ながら私の収納、チート仕様だったのですね♪
「ねえ、皆さん、一度皆で領地の見学に行きませんか?」
「ヴァルベック領とナーエ領ですか?」
「塩の話で色々領地を調べたのです、色々見つかりました、温泉もあったのですよ♪」
「えっ、温泉ですか!勿論行きます!」
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