持てない男の異世界ハーレム奮闘記

神様の説明

　……そうか、では授ける能力を説明しよう……

　神様は『お取り寄せ』という能力を説明してくれました。

　前任者がいたそうですが、今回、その『お取り寄せ』の力を、かなり低く制限して試して見るそうです。

　この『お取り寄せ』、調理機能のオプションが付いている様なのです……これも、前任者が勝ち取った機能のようで、私の担当の神様は丸投げのようですね。

　頭に仮想タブレットを思い浮かべ、ネットにある値段が付いているものなら、取り寄せる事が出来る。

　『宣託』のメールもこのタブレットに届くようです。

　取り寄せるものは、一個売りのものなら、ケース買いしても一個当たりの値段、しかも税抜なのです。

　１００円までならいくらでも、１０１円からは、一日合計２，０００円まで取り寄せられる。

　……前任者は１００円の弁当など、取り寄せていたぞ……

　……まあ、『収納の家』にいれば、ネットで食材など取り寄せれば良いだろう、なんせ１００円以下は無制限だからな……

　そして毎日、現地通貨で銀インゴット２グラム、７００円相当ですが、　１９８０年代の最高価格、グラム３５０円として頂けました。

　ついでといえば金も同じように同じ様に最高価格として、１グラム７，０００円相当、２０倍のようです。

　現地では銀は１グラムは５ランドらしいのですね……補助通貨単位はセント、１００セントで１ランド、つまりランドは７０円、１セントは０．７円……

　まあ、１セントは１円、１ランドは１００円と思えば良いでしょう……

　貨幣は１セント銅貨、５セント銅貨、１０セント銅貨、５０セント銅貨、１ランド銀貨、５ランド銀貨、１０ランド銀貨、５０ランド銀貨、１００ランド金貨、５００ランド金貨、１０００ランド金貨。

　これの上は、金貨交換の紙幣になるようですね。

　５０００ランド紙幣、１００００ランド紙幣があるようですが、これは商人とか行政機関が使用するようです。

　つまり毎日、１０ランド銀貨一枚が『収納の財布』と云われる場所に、振り込まれます♪

　そうそう、一日の『お取り寄せ』枠の２，０００円、使い切れない場合は、残金はこの『収納の財布』に入るそうです。

　１０ランド銀貨一枚とは、現地なら、なんとか安全な宿に素泊まりで泊まれる額だそうです……

　日本なら、格安ビジネスの最安値あたりなら１，２００円？ですかね。

　つまり、なんとか宿屋に泊まるお金は、頂けるという段取りです……

　……そろそろ時間だが、君はまだ童貞だったな、私個人として、ささやかだが贈り物をやろう……

　……いささか『モノ』を大きくしてやる、未亡人キラーになれると思うぞ……無理矢理などという『悪さ』は控えるようにな……

　……見守っているから、まあ、気楽にやってくれ……

　転移した場所は、なんと寒々とした荒野のど真ん中……

　草も木も生えていません、ただ岩がごろごろとしており、彼方には万年雪をかぶった山が見える。

　そうとう標高も高そうで、空気が薄いのが分る。

　気温はかなり寒いようです……

　なぜ？こんな場所に……最初からサバイバル？

　少しは落ち着き、周りを見回しますと、彼方に人が倒れていました……