第26話 束の間の休暇②
水辺に着いた一行。女子3人は準備運動も特になく遊び始める。
「わーーーい!」
「あはっ、くらえー水鉄砲~!」
「おおっとぉ!この!」
「…呑気だな。」
「月詠は泳がないのか。」
「生憎な。そういうリュウジは。」
「…水は苦手でな。」
「そうか、んじゃちょっとこの場は任せるわ。」
「どこか行くのか?」
「ちょっと動物でも狩ってくらぁ。」
「何も起きないと良いが…」
「きゃああぁ!?」
「………。」
槍を持って重い腰をあげるリュウジであった。
「…どうした!」
「触手がぁ~…いやぁぁぁ…」
何故今更そんな低級な魔物に捕まってるのか若干よくわからない。
「しかし…」
リュウジにとってはそんな魔物より水の方が圧倒的脅威であった。
仕方がないので水面すれすれの所から槍を振るが、まぁ当たらない。
「こうなったら…」
槍投げの構えを見せるリュウジ。それを見た女性陣が
「きゃああぁ~!リュウジさんに~!!??」
「頼む…人聞きの悪い事を言わないでくれ…」
「えっ!?リュウジ何してんの!?見損なったぞ!」
一瞬、猪担いで現れた月詠に向かって槍投げを実行しようと思ったがやめた。
「月詠…頼んだ。」
「おう!こうするんだよっ」
月詠は蔓に捕まって剣で一気に魔物を排除した。
「!」
あれはちょっと面白そうだと思ったリュウジ。あとで教えてもらおう。
「けほっ、けほっ…」
「うぅ~ねとねと…」
「こんな魔物もいるなんて流石自然ね…」
魔物が低級すぎて逆に捕まったらしい。油断大敵。
「…すまんな、月詠。」
「何、構わん。」
「それと…」
「ん?」
「あれ?リュウジさんがなんかしてますよ」
「ほんとです!蔓に捕まって…何してるんでしょう」
「アーアアーとか始めたら面白いわね」
「…ぬんっ!」
本当にやった。
しかも鎧の重さで蔓が耐え切れず転落するという二段構え。
「だーっはっはっは!!!あ、やべぇあいつ泳げないんだった」
大爆笑しながら救助に向かう月詠だった。
「…もう二度とやらん。」
「まぁまぁ!肉食って忘れろって!…くくく…」
「笑いすぎだ。」
落ちたのがオチ。
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