第14話 潰れずに渡られたら困る栄子ちゃん

室内にもBarカウンターがあり、スツールも5脚

その他にもバカデカイソファーが四つ

とにかく広いリビング 30人は余裕で入れる 四八より広い


ほいほいと ぶら下がったバカでかいブランデーグラスが配られ

ルイ13がバカでかいブランデーグラスに ドバドバ注がれていく

五人のグラスに注いだら 空になった

チェイサーはペリエ タンブラーは石英ガラスの細かい細工入り

どうみても涼子さんが見合いで行ったホテルより格上


「明日に響かないか、休んでよければいっていって」


「はぁ、逃した魚がでかすぎる」と四人


見たこともないコニャック なんか丸い瓶の装飾がトゲトゲで綺麗

呑み始めてる 五人 美味しい


何処かに電話してる大円


「おいでよ 好きな酒使ってカクテル試してよ 何かつまみ代は別途払う

 うんうん 横のカバー空けて **** で呼んでくれれば迎えに行く

 待ってるよ」


ソファーで栄子ちゃんの膝枕で寝てる大円


見つめる美人さん達


「矢田〜 ここまで常識はずれなら行ったのに」と四人に責められる矢田


「矢田がきちんと言わないのが悪い まだ なにか隠してるでしょ」涼子さん 鋭い


いつの間にか 矢田は床に正座していた

工場の電話着信音並みデカイ音でチャイムがなり栄子ちゃんが迎えに行く


さっきのBarのマスター登場

慣れた様子で バックバーの扉を開ける


「これだけあってスコッチとかバーボンとか英語圏の酒がない 爆笑でしょ」


Barのマスターに言われても 笑えない量の酒 高い天井まで全部酒


「それでこっそり うちにスコッチを呑みに来る 笑いますよね

 どうみてもうちの5倍は酒の種類がある ワインなんて10倍以上 勝てません

 さて練習 気分でもなんでも言って下さい 作りますよ スコッチ以外は」


どんとカウンターの上に つまみ を置くマスター


栄子ちゃんが 皿を出して 盛りつけする 其の盛り付けもマスターの指導あり


「そうそう、ここで寝るなら ゲストルームが二つしか無いんだ 一応ダブル

 このソファーもこうやってヤレば ベッドになるしダウンケットもある」


「はい」もう??も付かない


「ここでいいわよ 矢田は床ね」と美沙さん


「ゲストルームにシャワーもあるし タオルも置いてあるはずだから使ってね

 ドアにデカデカと3カ国語で書いてあるから 理解る」


「はい??」


「日仏伊」


「英語 は嫌われものらしい でもこの夏は羊だから使わないとな」


「羊??」


「為替の世界の隠語なんだけど 人口よりも羊が多いNZ

 マッシモの伝で俺 夏に栄子ちゃん連れて行ってくるし

 来シーズン来そうだし 一応英語も書くか」


「パスポート取りました」


「OK 後は旅行社にまかして 現地でマッシモ達と合流するけど

 俺 日本語 マッシモ イタ公 ジョルジェット 仏 誰も英語が無理

 栄子ちゃん 英語 頑張ってね」


グラスのルイ13を煽る四人の美人 

栄子ちゃんは若いだけで特別美人でもなく愛嬌がある顔

並べたら 一番が涼子さん 二番が美沙さんと年の順で美人度が下がっていく 


マスターに、逃した魚が大きかった時に呑む酒 を頼んでる

二杯目は 野生の朱鷺を見つけた時に呑む酒

三杯目は ニホンカワウソを見つけた時の酒


マスター 栄子ちゃんの膝枕で半分居眠りしてカクテルを呑んでる大円を見て

あれが魚とか朱鷺とかニホンカワウソ そうだろうなと 


コニャックやアルマニャックベースの強めのカクテル1人づつ

別レシピで味見して出す


高価なブランデー系で、好き勝手にカクテルを試せるほど儲かってはいない

リキュールも山ほどあって ここで試せるのは ありがたくてしょうがない状態


そのリキュールも

「俺には難しいから カクテル用のリキュールとか、欲しいのは買ってきて」

レンガを渡され 買いに行ったから 使いたいリキュールは全部ある


相変わらず 正座の矢田


膝枕で軽めのカクテルを呑みながら


「栄子ちゃん 矢田を助けたいんだけど」


「無理 涼子さんが先頭で四人とも矢田さんに怒ってますから」


「あちゃぁ 矢田 なにやらかしたんだ 涼子さんを怒らすとは」


それは この部屋のオーナーの貴方が私の膝で寝てるから とは言えない

言った瞬間に 戦闘が始まる 黙って膝枕で寝かしておくに限る

下手に喋らすと滑って 1000mの滑落が待ってるし


「助けようとすると 乗鞍の1000mの滑落が待ってますから」


「そんな 緊張感は要らないんだけど」


其の緊張感の元は私の膝の上 どうしようもない

マスターが4人に3杯 計12杯を作り終えた時に 


「今日もありがとうございました またお願いします」と帰ろうとする


四人とも渡る寸前 潰れずに渡られたら困る栄子ちゃん


「マスター もうニ杯ずつ イタ公ベースで」と栄子ちゃんの注文


「イタ公は呑んでないし、呑む」と四人


矢田は正座中



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ワインもですけどグラッパにコニャックやアルマニャック、葡萄系は難しい

Barで色々呑んだのですけど メシマズの ザ・グレンリベットの18年が一番素直

18年と25年の二本を買ってきて 呑み比べして最初のニ杯まで

(ダブルショット4杯)三杯目以降は30年と18年と区別が付かなく

 作者の舌なら 18年でいいやと 流石に12年は 並べたら気の毒 

今みたいに高騰する前だから、そんなに高くなかったから出来た荒業

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る