第7話 『 LOVE YOU!』
7.
" 波紋 Ripple 7 "
ほんというと、家に他人が入るのは気がひける。
だけど今はそんなこと言ってられないくらい私にとって緊急事態なのだ。
母からの提案を迷わず受け入れられたっていうことが、私自身の
体調の悪さを物語っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その夜食事を済ませて帰宅した夫に、これからの私の生活、私と夫との
生活、の話としてヘルパーさんや母親に手助けしてもらうことについて
話をした。
「相談しないで決めてしまってごめんなさい。
全然体力に自信なくてあなたにもなるべく迷惑かけないようにって
思って決めました。
勿論身体の様子をみて、良くなったら徐々に他の人からのヘルプは
減らしていくつもりよ。
それまでよろしくお願いします」
「そっか、分かった。早く身体の調子がよくなるといいな」
「はい、ほんとに迷惑おかけしてすみません」
「もういいよ、食事はもう済んでるし、身体の調子まだよくないんだろ?
寝てていいから。早く直さないとな」
そう言いながら、まだスーツを脱いでなかった夫は着替えにリビングから
自分の部屋に向かった。
夫から嫌な素振りを感じることはなかったのでほっとした。
人にもよると思うけれど、他人が家に関わることをすごく嫌う人だって
いるかもしれないから、どうかな?って心配してたので。
難関クリアー。
さてっと、寝よう。
身体がやはりシャンとしないのだ。
常時、シンドイ。全く、こんな体になってしまって歯がゆいったらない。
当たり前だと思っていた私の健康な身体・・を失くしてしまった。
発病してまだ10日足らず。
まだまだだ。
めげるには早すぎるぞっ、と自分を自分で励ます。
そうでもしいないと、ズーンと気持ちが奈落の底まで
沈んでしまいそうだった。
。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます