ふるさと ※


この大嫌いな大きな道が

私をあの懐かしい場所へ連れて行くのか

大嫌いな排ガス肺まで吸い込み

甘いキャラメルにすべてを溶かす


この排ガスの舞う騒ぐ道が

私を本当にあの静かな空気に戻すのか

まとわりつく音に蓋をして

橙の蛍が灯る道を後にする


白い蛍に変わる頃

川のせせらぎが耳にやさしく

町のネオンが目を慰める


光はどこも同じだろう

だけどこの胸を走る波が

いとしい場所が近いと告げる

闇はどこも同じだろう

だけど湧き上がる何かが

湧き上がる何かだけが

私に大切なものを教えている

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