帰らないと決めた夜に ※

帰らないと決めた夜にあの町を捨てた

「裏切り者」そう呼ばれても守りたいものできたんだ

失いたくない最後の友に守れぬ約束、手を振った


揺れる箱 深い川流されてゆく 種のまま

黒い雪 落ちる涙にたどり着く場所も知らぬまま


芽吹けと叫んだ夕日に今は涙一つ落ちるだけ

歩くと決めた もろい心に刺さった刺を抱いて


帰りたいと思う夜はあの日がざわめく

「さよなら」さえ言わず別れたあの日の友は笑ってた

失ったのかな、最後の友を 揺らめく光は蛍火に


揺らす箱 甘い雨流されてゆく 種のまま

青い夢 落ちる涙に手放す居場所も知らぬまま


芽吹けと叫んだ唇に今は言葉一つ失って

歩くと決めた ただの心を守る痛みも全て抱いて

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