第3話
私だって優斗に初めて抱かれるわけだから冷めているわけじゃない。愛撫される前からチェリーは固くなっているし、下だって潤いを感じている。
思い出したように今度は優斗が私のチェリーを指先でグリグリいじり始めた。まるでラジオのダイヤルでも回すように。それがだんだん痛くも感じて来て私は恥ずかしいとばかりに胸を掌で隠した。
そういえば、こんなことが書かれた本があったと私は眼を瞑りながら記憶を辿っても居た。きっと優斗もあれを読んだんだ。ちょっと笑える。
ブラとお揃いのブルーのショーツをハアハア言いながら脱がせた途端、優斗は目を血走らせたまま慌てて自分の机の方へ飛んでいき、開けた引き出しから何かを取り出して戻って来ると、素早く穿いていたパンツを下げた。パンツというよりも白のブリーフ。
私は薄目を開けて右手をチェックする。やっぱりゴムだ。コンドームが一般的だけど私達女の子の間では暗号っぽくマッチなんて言い方をする。言い始めたのは『たのきんトリオ』が出て来てからだ。
この日のためにどこかで調達しておいたのかと、さりげなく下半身に目を向ける。そそり立つという言葉が相応しいほど、優斗のものは下腹部に接触するかの勢いだ。
形やサイズは悪くないと思った。
それでも異様な興奮は全身から見てとれる。つい鼻で笑いそうになっちゃった。仮に笑っても余裕のない優斗は気付かないはず。指先に集中するのが精いっぱい。
袋を破くまでは早業だった。でもそこからが長かった。あらかじめ何度か練習したはすじゃないのと変な心配もしてしまった。シュッシュッと準備が整った音が聞こえ、足を開くタイミングを見計らっていると、慌てて私に乗って来るもんだから全く呼吸が合わない。
まるで電車に乗り遅れるかのようで閉じていた足が少し痛かった。
優斗が来る。そう思うとやはり興奮していつも以上の潤いを感じてしまう。あとは身を任せてなどと夢のような気分に浸ったのもつかの間。毛並みはどうかと言わんばかりに上に下にと梳かしている。あれだけ角度が付いていたら無理も無いと、思わず「違う」って声が出た。
それで優斗もわかったのか、自分のものを片手で掴んだ。すると今度は力を入れ過ぎたのか、お通じの具合はどうですかって感じで、大声で笑いそうになっちゃった。
焦らされたって感じもしなかったけど、私の中に入って来た時には脳に電気が走った。そして見た目以上に大きいのかもしれないと優斗を体内で感じた。
ここで優しくキスでもしてくれて、甘い台詞でも囁いてくれるのかと思ったら、優斗の腰はいきなり全開。荒々しい声を出しながら、ひたすら腰を振っている。これが若さなのかと思った時だった。優斗は一叫びして私の上に倒れ込んだ。
え…もしかして。まだほんの十秒‥‥‥‥というか五秒…。
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