アストラル物語

かふぇいん

プロローグ

昔むかし、あるところに、美しく輝く星々に囲まれ、魔法と神秘に満ちた大陸がありました。

 その大陸の名前はアストラル。そこでは、精霊や妖精に加えて、人間と魔人の二つの種族が暮らしていました。人々は、時折現れる『魔獣』の存在に脅かされながらも平和に暮らしていました。

 アストラル大陸には、五つの王国がありました。

 太陽の国・ソラリア。

 風の国・カザミ。

 魔法使いの国・サンモルシュ。

 ホムンクルスの国・メンシュリヒト。

 魔人の国・ゴエティウス。

 そして、大陸の中心に位置する帝国──エデン。

 エデンの皇帝こそが、五つの王国を統一し、大陸の頂点として君臨する、絶対的な存在でした。

 皇帝の代替わりは、五十年に一度の周期で行われました。しかし、皇帝の座を継承するのはその子孫ではありませんでした。

 五つの王国の王位継承者達を集め、その中からただ一人選ばれた者が、皇帝の座を継ぐというしきたりがありました。このしきたりによって、皇帝は代替わりしていったのです。

 他にも、皇帝になるための特別な武器や、神と人の争いなど、アストラルにはさまざまな物語がありますが、それらについてはまた後ほど。


 これから語られるのは、ある五人の帝位継承者の物語。

 時に迷い苦しみながらも、自分の道を歩み、最後には希望を見出し、アストラルのように輝いた――五人の物語です。

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