未来遺書
今すぐ死のうと
してるわけじゃない
別に死にたい
わけでもない
いつかは死ぬ
独りで逝くはず
だから残す
だから遺す
私自身の肉体は
骨すら残したくない
名札もかけられたくない
跡形もなく燃やして欲しい
それでも残る軽いその灰は
土に埋めるわけにもいかない
風に吹かれていけばいい
できれば海に撒かれたい
海の向こうへは
行ったことがないから
自分のひとつぶくらい
届かないかな、と思う
でも、そんなの
叶うわけないから
電子の世界に埋めたい
生きているうちに
自分の生きた痕跡を
自分を転化させた物語
電子の世界を泳げば
生死に関係なく存在する
あの人に、届くように
自分と、自分のリアルは
終焉に向かって始末するから
せめて、仮想の自分は
あの人に、届きますよう
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