2話 最強の5歳

意外と月日が流れるのは早いもので気付けば5歳になっていた。貴族の子供であればそろそろ剣や魔法を学び始めるところだが、俺は冒険者の子供なので基本自由。


目標は20歳までに魔王討伐にした

4歳になってからと言うもの親の目を盗んで、魔法の鍛錬を積んでいる。


最初は魔法の源である魔素ですら集められなかったが、今は中級の火属性と初級の水と木属性が使えるようになった。


魔法は誰もが使えるものではない

1つの属性を使える者も5人に1人らしく

2属性使えるものは100人に1人

3属性は5万人に1人

4属性は300万人に1人

5属性を使える者は世界に4人

6属性を使える者は未だ現れていないらしい



俺は現時点で3属性が使用可能だから、5万人に1人の存在とも言える。おそらく神が言っていた“調節”はこれのことだな。


魔王を倒すには努力だけじゃ辿り着けないから元の才能も必要になるだろうし、



「ふっ!ふっ!」


父は早朝から剣の素振りを行なっている。

今の自分の体じゃ持ち上げることすら困難だろうから剣の練習はできない。

とりあえず見るだけ見ている


「奥義・八裂一断やれついちだんー!!」ブンブンブンブン!


いや、子供っぽ!?ただ乱雑に振っているようにしか見えないけど何か考えがあるのか?



「あら!またエリスったら、そんなに剣が振りたいのかしら…?」


「は、はは。剣ってかっこいいから振りたくなるんだ〜」


この人はこっちの世界の母さんことマリン=リナルド。

5歳のふりをするのは大変だ。前の世界での5歳の頃の記憶なんてほぼないからな


「そうだろそうだろ!俺の奥義に惚れるだろう」


「「それはない」」


俺と母さんが声を揃えて言う


「ぐはっ!エリスまで!?」


「そんなふざけた技考えるよりいっぱい依頼受けてきな」


「は、はい…」


この少し頼りないが筋骨隆々の人が父さんで名前はガルガ=リナルド。



そしておととし生まれた天使のような妹を紹介しよう


「にいちゃ!にいちゃ!」


ほら、可愛いだろう?クラヴィス=リナルド

2歳にして世界中の男を魅了することだろう。


とまぁ家族紹介はここまでにして、

今日は上級の火属性魔法の実験をしようと思う。山だともれなく大火事になるので野原で空の1点に放出するつもりだ。


今回挑戦するのは《熱砲アルデンテキャノン》と言う魔法。範囲攻撃ではないため1対1の時に使える


魔素を溜めて、、


「うーん、やっぱ時間をかなり使うな…これだと溜めてる間に魔王にやられる。」


「にいちゃ!にいちゃ!」


「うぉっ!どうした!?」

危ない、って2歳だから魔素も知るわけないか


「んっ!」


「んー?そっちになにが…」

クラヴィスが指を刺した先にはいかにも怪しい甲冑の男がいた


「くそっ、赤ん坊のくせにちょこまかと!だが助けを求める奴を誤ったな!」


え、クラヴィスなにした?あとだれ?


「はっはっは!○ねえぇぇぇ!」


《熱砲》!!


ぼおおぉぉぉぉ


「へ…??ぎゃぁぁぁぁ」



「クラヴィス?あのおじちゃんはどうしたんだ?」


「わかんない」


ふむ、つまりはただの不審者だったってことでいいのか。焼却して正解だな。


「にちゃ!すごい!」


「ありがとなぁ、また怖い人来たらお兄ちゃんのところに来な」


「うん!」


今日も平和だ、、



–––––––エリスの自宅から2km


「な、なんだこの地面が焼けた痕…!?」

「かなりの火力…この方向は“同志”の管轄がある場所だ。」

「手練れがあるようだ。計画が知られてなければいいが、」



––––––エリスの自宅から10km


「止まれ!なにやら焦げ臭いにおいが…」

エリスの放った熱砲は10km先にいた王国騎士団の近くにまで届いていた。

後に大型の魔物の仕業と処理されたこの事件が小さな子供による者だとはだれも思わなかった。



現在のステータス


エリス=リナルド 5歳 レベル50


攻撃力 180 防御力 145


魔力 300 スピード 70


知力 1600 運 190


※①総合戦闘力 2063


スキル 《神の加護》《最強》《神の使い》


※①総合戦闘力…レベル50以上の者にあらわれる、その人の総合のステータスから求められる戦闘力のこと。


––––––––––––––––––––––––

総PV 50以上で更新します!!

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