壊れた人形と約束の鍵

えびた

第1話 秘密の鍵

ほのかに空が赤くなってきた頃この世界には僕とお母さんしかいなかった。

誰も邪魔なんかしない してくれないそして今日もお母さんは僕を殴る

ドスッゴスッと鈍い音が部屋中に響き渡る

お母さんが殴るところが痛くてたまらない痛くて痛くて痛くて痛くて痛くてでもどれだけ泣いてもお母さんはやめない。テレビで見たことがある

親が叱るのも愛している証拠だって

これはお母さんが僕のこと愛してる証拠なんだよ

だから僕は耐え続けるお母さんの"愛情"なんだってお母さんはよく父親ではない男を家につれてくるその人も僕を殴るこの世界は僕を愛してくれてるんだって思えるからいいんだよ……

お母さんはよく僕のことをケツラクヒンと呼ぶ意味は分からないけどそれも僕を愛してくれてる証拠なんだよ……僕は今日も涙を流しながらお母さんの"愛情"に耐え続けた痛くて熱くて苦しい毎日が続くって思ってた


「あは……あは、あはははは!!!!」

お母さんは高い声で狂ったようにずっと笑い続けた。僕にはなにがなんだか分からなかったけどお母さんが幸せそうだった。だからじっと座っていると急にお母さんの険しい表情が僕を見たその瞬間僕は身体が動かなくなった

「あんたのせいよ!!欠落品のあんたのせい。あんたなんか産まなきゃよかった!産まれてきてもごみ当然なんダカライマカラデモ死ンデヨ。

オ前いらないんだよ」

違う。これは違うこれは"愛情"なんかじゃない

これはなんだ?

ダンッ何時もより頬が痛い気がした。

熱くて痛い。ジンジンするあれは駄目だ

死ぬ……死ぬ死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない

そんな願いも虚しくお母さんは僕を×××××で殴ったり蹴ったり身体はボロボロになって所々ヒビが入ってへこんでるところもあった

       僕は死んだんだ

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