第五章

◯ 現在 ◯


 また映像が贈られて来た。


 贈り主は未来の――カレンダーの日付からすると一年後の俺のようだった。


 未来の俺は、ミライが死ぬ直前の光景を何度も何度も俺に贈りつけてくる。


 きっと贈りつけてくる未来の俺は全員違う時間軸の俺なのだろう。そして、贈られてくる時系列もバラバラだ。


 恐らく、俺もミライが死ぬ瞬間を見た時に、過去の俺に対して映像を贈ることになるのだろう……。


 それにしても、これから自殺と凍死が待っていると思ったら……、次は殺人か……。


 今までと違って直接的な死に方で……。それをどうやって救えばいいのか、運命の時間は待ってくれない、それまでに対処方法を考えなければ……。


 どんな手段だろうとミライは絶対に死なせない……。


 例えこの俺が救えなくても、別の時間軸の俺が必ずミライを守り続ける……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る